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富士登山レポート 2014 Tips お片付け&メンテナンス編

というわけで、富士登山レポートの最後はお片付け&メンテナンス編。きちんと片づけるところまでが富士登山ですよ~;。

実は 14 年前のときは、帰宅したあと靴のメンテナンスを怠り、そのまま捨てるハメに陥ったのですが;、さすがに今回のようにかなりコストをかけていると、きちんとメンテナンスしようという気になります;。大半はそのまま洗えばよいのですが、ちょっと注意が必要なのが、リュック、靴、レインウェアの 3 つです。それぞれお店にメンテナンス方法を聞いて回ったりして対応しました。

[リュック]

リュックについては基本的に洗ってはいけないとのこと。洗うとコーティングが取れてしまうためだそうで、基本的には乾燥させたうえで、砂やほこりを払い落すだけだそうです。

[靴]

こちらも通常はよく乾かして、泥や砂を落とすだけなのですが、今回は下山道で完全にずぶ濡れになってしまったこともあり、やむなく丸洗いすることに。中性洗剤で洗ってからよく乾かして、あとは撥水スプレーをかけて処理する流れ。撥水スプレーは利用する直前に使うそうなので、とりあえずは乾かした状態で放置、ですね。

[レインウェア]

一番厄介なのがレインウェア。撥水加工がされているレインウェアは、基本的に通常の洗剤で洗ってはダメらしい;。洗剤に含まれるシリコンが、汗を通すために用意されている小さな穴を塞いでしまうからだそうで、レインウェアなどにはそれ専用のノンシリコンの洗剤を使うのがよいそうです。業界的にデファクトスタンダードなのが、こちらのニクワックスという商品。

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ニクワックスにはいくつかの種類がありますが、利用するのは ① テックウォッシュと、② ダイレクト WASH-IN の 2 種類。①が洗剤で、②が撥水剤。この二つをシャンプーとリンスのように使っていきます。最初は手洗いでやったのですが、とんでもなく大変なので、実際には洗濯機を使ってしまうことを推奨。以下のようにして使います。

まず最初に、レインウェア上下や手袋、スパッツなど、撥水加工の服を片っ端から洗濯機に入れます。この際、レインウェアなどのジッパーはすべて閉じます。(レインウェアのポケットの中に水が溜まることを防ぐため) 重さをはかり、水のリットル数を確認したら、対応する量の① NIKWAX テックウォッシュを投入。そして洗濯機を手作りコースに設定し、以下のように設定します。

  • 洗い → 極力長時間を設定
    • 洗い時間を長くするのは、しっかり洗ってゴミを落とすため。レインウェアはほこりやゴミが付着すると、撥水性能を落とすため、きっちりとこれらを洗う必要があります。
  • すすぎ → 最大回数、注水あり
    • すすぎ回数を最大かつ注水にするのは、洗剤を完全に落とすため。洗剤が生地に残っていると、この後の撥水加工に悪影響を及ぼします。すすぎには注水すすぎとためすすぎの 2 タイプがありますが、よりすすぎ能力が高いのは注水すすぎなので、こちらを選択。
  • 脱水 → しない
    • 最後に非常に重要なのが、脱水をしないこと。これは二つ理由があり、1) 撥水加工されているレインウェアなどの脱水はそもそもうまくできないこと(水が遠心力で抜けていかないため)、2) 溜まっている水をそのまま使ってこの後に撥水加工をするため、です。

実際にやってみるとこんな感じです。

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初回の洗濯中はびっくりするほど汚れが出ます。どんだけほこりかぶってたんだろうか;;。しかしきちんと洗濯してすすぎをすると、以下のように水が透明になっているはずです。

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通常はこの状態でレインウェアを取り出して干すだけで十分に撥水性能が戻るそうですが、撥水性能が落ちてきたらさらにここで撥水処理を行います。水槽に溜まっている水に、指定量の② NIKWAX ダイレクト WASH-IN を直接加えた上で、手作りコースで以下を指定してスタート。

  • 洗い → 極力長時間を設定
    • しっかりと撥水剤を生地に行き渡らせるため、よく撹拌します。(※ 撥水剤は通常の洗剤口から投入する必要はなく、溜まった水に直接加えれば OK)
  • すすぎ → 1 回、注水なし
    • 撥水剤についてはそれほど思いっきりすすぐ必要もないので、1 回程度で OK。
  • 脱水 → 1 分(最短時間)
    • 先に書いたように、レインウェアの脱水は非常に危険なのですが、一方で軽く脱水しないと面倒なのも確かなので、1 分間だけ軽く脱水するとよいと思います。なるべく洗濯機の近くにいた方がよいでしょう;。

具体的には下図のような感じ。すでに水が溜まっている状態なので、追加で注水されることはなく、そのまま撹拌が始まります。これでレインウェアにまんべんなく撥水剤を行き渡らせます。その後、一回軽くすすぎ、そして 1 分間だけ軽く脱水。

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で、終わったらあとは乾燥。加熱すると撥水剤の分子の向きが揃って撥水性能が向上するそうなので、浴室乾燥機があればそれを使うのがオススメです。

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さらに完全を期すためには、当て布をしながら低温アイロンをかけるとよいとのこと。私はそこまでは面倒なのでしてないですが;、浴乾するだけでも撥水性能は完全に復活しているように思います。難点は、この NIKWAK が結構高いということ。クリーニングに出すよりは安いですが、それでもかなりのお値段。少しでも安くするためには、1 リットルタイプのものを amazon で手配するとよいと思います。(どちらも結構な量を使うので、350ml ではなく 1l タイプのものを買った方がよいと思います。)

というわけで、だらだらと書き連ねた富士登山レポートもこれでおしまい。準備から後片付けまで含めるとかなり大変ではありましたが、それでも日本一の山に夫婦二人で登ってこられたというのは非常によい思い出になりました。天候に恵まれなかったのは残念ですが、それでも落伍せずに山頂まで登頂できたのは、本当に心に残りますね。皆様もぜひ、機会をみつけて富士登山に挑戦してみてください。体力がなくても登れる山ですので^^。


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