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富士登山レポート 2014 Tips 計画編

というわけで登山~下山までのレポートは以上なわけですが、ここからは事前計画やら装備やらについての自分メモをあれこれと^^。

[天気予報]

今回の登山で一番苦しんだのがこれ。富士登山は梅雨明け直後の 7 月下旬を狙うと天候が安定しやすいのですが、そもそも富士山登山を決意したのが 8 月上旬だったので;、狙うポイントが 8 月末のほぼ一点のみ。しかし天気が悪いとまるで登れない山なので、天気がよさそうな日をどう狙うかがまず最初の問題になりました。自分たちの場合は、年休を月曜日・火曜日の 2 日間取って、土曜日~火曜日の 4 日間をキープ。その上で、タイミングをはかりました……が、これもまあそう単純ではないのですよ;。

今回、富士山の天気でもっとも利用したのがこちらのサイトなのですが、実際にずーっと見てると天候がころころと変わっていくのでまるで参考にならない;。登山指数で A~C が出ているのですが、数時間のうちにまるでコンディションが変わっていることも多々あり、せいぜい向こう半日ぐらいのデータしかアテにならないというのが実態;。よく富士山では、麓と山の中では天気が違うと言うのですが(&確かにそれはその通りなんですが)、行くか行かないかを判断する上では、まず全体的に天気がよさそうかどうかを判断することの方が重要そうでした。(例えば台風が来てるとか、そもそも富士山周辺が全体的に雨だとか)

実際、山の中での天気はころころ変わりますし、山の人が言う話も当たらないというのは今回よくわかりました;。おおざっぱな状況だけ把握して、現地で天に祈るのが最も現実的かなと思います。ちなみに前回~今回の経験からすると、風速 10m ぐらいまでなら余裕ですが、風速 20m 近い風が吹いていたりすると本当に飛ばされかねないので危険。また雨が降ると一気につらくなるので、ラクして登りたければとにかく天候に恵まれることを祈るのがよいと思います。(装備品をきちんと準備するのが大前提、ですが)

なお、スケジュールを組む際は極力土日を避けた方がよいと思います。ここ数年は登山客の増加のために土曜日の山小屋の予約が取れなくなっている様子で、混雑もひどいのだとか。天候を見ながら直前に予約する、といったことも難しくなるので、日曜~月曜日など、少しずらしたスケジュールを中心に狙うとよいのではないかと思います。

[ルート選択]

こちらも今回本当によくわかりましたが、東京在住の初心者はとにかく吉田口一択です。都心からのアクセスの容易性、登山者の多さ、山小屋の多さ、ルートの整備状況、どれを取っても他のルートとは比較にならないのではないかと。何かあった場合でもどうにでもなるのはこのルートしかない、と思います。中でも都心からのアクセス容易性というのは割と重要で、今回、新宿 8:40 → 富士吉田口 11:15 のバスで移動して 12:00 に登山開始したのですが、早目に登山開始できると山小屋に早く入れるのでとにかくその後がラクになります。自分たちのように、体力に自信がないのならなおのこと、ですね;。

逆に、下山道は須走ルートをチョイスするのもアリかと。須走ルートから東京に戻る際は、路線バスで御殿場まで出て、そこからロマンスカーを使う形になりますが、東京まで 3~4 時間程度で戻れます。下山道自体、非常に景色に富むので楽しいですし、値段的にも 1000 円ぐらいしか変わらないので、こちらの方がオススメかもしれません。……いや、嫁は思いっきりこのルートでダウンしてましたけれども;。

[山小屋選択]

初心者であれば、初日はお昼頃から登って 8 合目の宿に宿泊、その後、夜明け前に登山を開始して登頂し、夕方に降りてくるという一泊二日パターンが鉄板。問題は 8 合目のどこに宿を取るかですが、前回・今回の経験を総合すると、白雲荘より上の山小屋。理由はいくつかあります。

  • 初日と二日目の登山距離の調整。8 合目の太子館がほぼ中央にあたるが、二日目の距離が短ければ短いほどラク。
  • 初日の登山量。13:00 過ぎに 5 合目を出たとしても、白雲荘には 18:00 頃には到着できる。ここより下だとかなり体力を余らせることになってしまう。
  • 岩場。白雲荘あたりまで岩場が続くため、明るいうちにここまで登ってしまった方がよい。真っ暗闇の中で岩場を登るのは相当につらいです。

後から知った話ですが、本八合目の山小屋(富士山ホテルやトモエ館)の場合だと、荷物を預けて山頂に向かうことも可能なのだとか。吉田ルートは登山道と下山道が別なのですが、本八合目では登山道と下山道が合流するため、帰り際に荷物を回収することが可能らしいのですね。実際には初日に本八合目まで登ってくるのは相当につらいと思うので、白雲荘あたりで手を打つのがよいように思うのですが、そういう技もあるのかと思ってしまったり。

[ツアーの理由有無]

二回登ってみて改めて思いましたが、やはり体力に自信がなければないほど、ツアーではなく単独登山の方が登りやすいと思います。ペース配分にしろ宿を出る時間にせよ、とにかく時間に縛られずに動けるというメリットは非常に大きく、実際、自分たちがツアーに参加していたら、間違いなく周りの参加者の方々にご迷惑をおかけしていただろうと思います(& おそらく登頂できていない;)。しかし単独登山はそれなりに危険なわけで、特に注意すべきポイントは、

  • 富士吉田ルートを使い、まわりに人がいる時間帯に登る。
  • とにかく無理をしない。意識的にゆっくり動き、推定所要時間の 1.5~2 倍ぐらいの時間を見て動く。
  • 山頂でのご来光はあきらめる。一泊二日プラン、かつ宿を出るのは 3~4 時頃にし、夜間登山を避ける。

の 3 つ。また、高山病を避ける上で、牛歩戦術でゆっくり登っていくことは重要なのですが、無意識に早く歩いてしまっていることが多いため、登山ペースについてはツアー客の方々の歩みを真似るのもよいと思います。どんなにゆっくり歩いても、確実に前に進めばいつの間にか山頂に着いているもの、ですからね^^。

なお、ツアーに参加しない場合、非常に難しいのは今回のような悪天候になった際の撤退判断だと思います。今回、山梨県警の方から脅された(=天候が悪化していく一方だから登るのは自己責任でと言われた)こともあり、引き際をどこにするのか、非常に迷いました。とはいえ、基本的には周りに登っている人がいるかどうかというのが一番の判断材料になります。今回の場合、本八合目で山頂まで行ってきたというツアー客がいたことと、雨が小降りになったことの二つで最終的な判断を下したのですが、こればっかりは本当に運なところもあります。(前回、山頂まで登っているときの経験が生きたところもあります。初回だったら無理せずに断念していたかも。)

ただ、どちらにしても確実に言えることは、装備品をきちんと整えていなければどうにもならないという点。今回は明らかに装備品に救われたところがあり、以前の装備だったら途中で断念せざるを得なかっただろうと思います。どんな天候になっても対応できるような装備品を揃えておくことの重要性を、今回初めて実感しました。安全マージンを大きくするためにも、とにかく装備品だけはきっちり備えてほしいと思います。いやホントに;;。


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