というわけで今日はこちらのインプレを一つ~。
コミケで get した眠杜文庫さんの新刊、angel piece。眠杜文庫さんといえば個人的にはプーの一族が大好きな作品なのですが、いやはやこちらの作品もなかなかに素晴らしかったり。
子供がほとんどいない、田舎の農村で大切に育てられてきた主人公のユーファ。不作続きで食べるのにも困るようになってきた村に迷惑をかけまいと、一人、遠路はるばる大陸一の歓楽街であるリトル・ヘヴンにやってきたものの、そこで待っていたのはホームレスな生活。メシのためなら夜の街に身も心も捧げる覚悟で出てきたものの、小娘ではそんな仕事すら見つけることができず、さらには起こしたトラブルで蒼兎とかいう通り名まで付けられて、まさにどこに行っても門前払い。けれども、そんな彼女にとびきり美味しい儲け話が舞い込んできて……といった感じのストーリーライン。
実は眠杜文庫さんのプーの一族は、とにもかくにも甘ったるい話ばかりで、ある意味、黒い部分のない清廉潔癖な物語みたいな側面が強かったのですが、こちらの angel piece の方は歓楽街を舞台にしていることもあって、ちゃんと世界の影の部分をうまく描いている。そしてその影の世界があるが故に、そこに生きるキャラクターたちがものすごく輝いて見える、という面白い構図になっていて、いやはやこれは秀作だなぁと思わずにはいられなかったり。
プーの一族同様、こちらも割と万人におすすめできる一作なので、興味のある方はぜひ^^。
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