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育てない日本人、育たない日本人。

ふう~、昨日は軽く買い出したぐらいであとは引きこもってひたすら ECO してたのですが、そんな最中でのフレさんとの会話。

「およ; だれもいないw」
「空いてる」
「土曜日なのにw」
「お天気いいですからねー、ECOってるの、もったいないです。」
「とはいえさすがに食糧とかはあとで買出ししないと;」
「私最近消費マインド大幅落ち込み中です」
「あ゛ー;、かわりにECOで生産マインドアップですね!(え」
「うはww」
「ECOやってると他はどーでもよくなるから危険w」
「最近、金曜夜帰宅時に食料品買い込む癖がついたので土日外出しないです」
「www バーチャルおでかけw」
「Googleですか?」
「いえ、ECO(笑」
「www まぁお金使わずにすむのはよいのですけど。」

などと微妙に明るいんだか暗いんだかわからない会話をしていたのですが;、 将来に対する不安ばかりが膨らむ今日この頃、確かにオンラインゲームというのはお金がかからない趣味としては最強なんじゃないかと改めて思ってしまったり;。や、結構困ったことに私なんかの場合も ECO やってるとそこそこ満足できてしまう人なので、まあ最悪、お金なくなったら ECO の世界に埋没するかとか冗談半分で思ったりしたわけなのですが、そんな話を冗談半分で考えられる自分は今の時代としては幸せすぎる方。夜、ECO をやりながら以下の NHK の番組をつらつらと見ていたのですが。

く、く、く、くらすぎる;;;orz。
や、まあテーマ設定からして明るい話題になるはずがないのですけれども;。

話の中心になっていたのは、製造業を中心とする業種で問題になっている派遣切り。雇用悪化の波は派遣にとどまらず正社員にも及び始めているわけですが、景気悪化のしわ寄せが従業員に一方的に押し付けられている、という現状も実態としてはある。そんな企業の雇用責任やワークシェアリングの是非などを問うていく、というのが番組の趣旨……なのですが、まあ予想通り議論は紛糾。特に後者の番組の方は生放送討論形式だったのですが、若手の自営業の人が「大変だけどやる気を出して頑張ればなんとかなるもんだ」と檄を飛ばせば、派遣の子が「あなたは世の中を知らなさすぎる」と一刀両断。あいかわらず議論のあおり方がうまいなぁと感心しながらも、まあどちらにも一理あるだけに悩ましい話だよな、と思ってしまったり。

自営業からすると、会社という「組織」に依存する生き方をしている社会人が自立していないように見える、というのもまあわかる。実際、自営業はすべてが自己責任なわけで、景気が悪かろうとなんだろうと誰も助けてはくれない。だからこそ、派遣という仕事に甘んじて自己努力を怠っている(ように見える)人たちに対して、何を身勝手なことを言ってるんだと言いたくなる気持ちも生じる。昨今、ワーキングプアという言葉が流行っていますが、実際問題としてどれだけ仕事が忙しい、追い詰められているといっても、自己研鑽する時間が皆無かと厳しく問い詰められればきっとそうではない人が多いわけで、その辺をグサグサと「乱暴な理屈」で刺したくなる自営業の人の気持ちもまあ分かる、のですよね。(実際、この自営業の人自身もこの景気の悪さで苦労しているわけで、やり場のない怒りをそういう人たちにぶつけたい、というのもあったのかもしれませんし;。)

企業というのは経済理論の中で動くロジカルモンスター。その中には情が介在する余地もなければ、将来の世界を安定させようなんていう高尚な意志も存在しない。だから、派遣の人たちを安価な道具とみなして酷使するシステムが簡単に出来上がってしまう。そこに歯止めをかけるのは政策であるべきはずで、長期的な社会の安定化のために、安易な企業の暴走を防ぐためのルールやシステムを構築しなければならない、のですよね。

番組の中でも切りこんでいたのですが、派遣制度をはじめとする今のシステムの大きな問題点の一つに、学習システムが存在しない、という点が挙げられると思っています。これは派遣だけの問題ではなく、下請け会社(協力会社)への受発注問題もそうだし、売上偏重の企業論理などにも当てはまる問題なのですが、まあ簡単に言えば、今の多くの会社や組織は、「人を育てようという意識が希薄」、なのですね。例えば派遣労働に関して言えば、 

  • スキルを持っている人を、相応の割増コストを支払ってオンデマンドで雇っている。
  • つまり、すでにスキルを持っている人を雇っているのだから、教育は必要ない。

というタテマエがある。つまり、派遣労働者に対してコストをかけて勉強させる必要はない、というのが採用する側の論理なのですよね。ところが現場の実態としては、派遣労働者に対して依頼する仕事がそれなりにレベルアップしてきてしまっているため、実態としては、派遣の人に対して教育コストをかけないと、結果としてコスト効率が上がらない。現場はその必要性を感じているのに、会社や組織がそのことを認めてくれないために教育コストを経費として落とせない、というジレンマがしばしば発生するのですよね。

しかも上記の問題は、昨今だと、派遣のみならず正社員でも発生していることだったりもする。特に首都圏部だと人材の流動性(=転職容易性)があるために、お金をかけて教育した優秀な社員は簡単に辞めてしまう。そうなると、企業論理としてはかけたお金のリターンが得られない、という話になって、教育コストをケチるようになっていく。結果として、使えない・できない社員ばかりが沈殿物のように堆積していく、というデフレスパイラルに陥っていく、のですよね。

結局、企業は単年度会計を求められている(=1 年単位での利益創出が求められる)以上、どうしても、長期的な会社の存続・成長の理屈よりも、現在の直近の利益創出のための、近視眼的なコストカットにばかり目が向いてしまう。けれどもそれは長期的には企業や社会を蝕むことになる。だからこそ、100% のコスト効率が出なかったとしても、人材育成の手を抜いてはいけない、のですよね。

けれどもここで重要なのは、個人の意識としては、会社や組織に自分の身をゆだねてはならない、という点。つまり、会社が行ってくれる人材育成をうまく活用しながらも、その有無によらず、なにより自分自身でも勉強して、会社に依存しないで食っていけるだけのスキルを身につけることは絶対に必要、だと思うのですよね。例えば、明日、自分の会社や組織が潰れたりリストラされたりした場合でも、自分はきっとどっかには拾ってもらえるぐらいのスキルがある、そう思えるだけのスキルを身につけるように、日頃から自衛策として勉強することはものすごく当たり前に重要、だと思うのです。や、会社はあなたのことを絶対に守ってくれないのですし。

  • 企業が育てようとしないから、人が育たない。
  • 人が育とうとしないから、企業が育てない。

たぶんこれが今の日本の実体なのですが、デッドロック状態に至っているこの状況を打破するためには、社会も手を打たなければならないし、個人も手を打たなければならない。どちらか一方だけに責任が転嫁されるのではなく、両方がきちんと手を打たないと、問題は改善していかないんだろうなぁ、と思ったりします。

……私ももっと後進の育成に力を入れないとなぁ;。いやホントに;;。


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コメント(1)

こんにちは。
いつもエントリ読ませていただいています。
特に料理・小物作り関連の記事を楽しく読んでます。
(どうやったら、おいしいところが
すぱっと見つけられるのか知りたいです…)
余談ですが、自分はDC2のインプレで当サイトを知りました…。
自分も昨年4月から社会人生活に身を置いてしまっているので
このような重い(?)記事もついつい目がいってしまいます。
なかなか仕事に追われて、自己研鑽の時間が取れなくなっていて
「まあ、いいか」みたいな気持ちになっているところで
この記事に頭をがつんとやられました。
会社は守ってくれませんもんねえ(今、忙しいのは幸せかもしれませんが)。
時間の使い方は、自分の気持ちのもっていき方の問題だとは思うんですけど
やはり難しいです。
これからもお体に気をつけてがんばってください。

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