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ねこ耳少女の量子論

本屋で見かけて速攻で衝動買いですよ、ええw。

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「ねこ耳少女の量子論」。萌える最新物理学、と題して、最近のよくある萌え本ブームに便乗した一冊……と切り捨ててしまうのは簡単なのですが、いやはや予想以上によくできてるなぁと感心してしまったり^^。

扱われているテーマは、タイトル通り、量子論。量子論というのは物質を構成する分子や原子、そしてさらにそれらを構成している素粒子であるクォークやニュートリノなどを取り扱う学問。昨年、素粒子論に関するノーベル物理学賞が 3 人も輩出されたという経緯もあってのことでしょうが、物理学をはじめとする「科学の面白さ」を少しでも伝えよう、というコンセプトの元で、量子論を恋愛ストーリー仕立てに仕上げた一冊。

……といっても実際にはやっぱりまあ無理もあって、量子論に関する説明とマンガのストーリーはやっぱりかなり乖離してるというか説明に無理あり過ぎという印象(苦笑)。まあこれはそもそも題材として扱おうとしている量子論自体が概念的に難しすぎるということ、そして日常生活のアナロジーで説明できるものがほとんどないということが理由。結果的にはコラムを読ませるためのネタとしてマンガが機能している、みたいな形にはなってしまっているのですが;、でもまあそれでも面白かったのは、とかく難しくなりがちな量子論を非常に単純化して説明している、という点。量子論などに限った話ではありませんが、概して学者肌の傾向が強い人は、解説の正確性を求めてしまうがあまり、分かりづらさを失ってしまう傾向がある。けれどもこの本では、量子論をざっくりと説明することで、「あ゛ーなるほどおおまかにそういうことなのね」ということを伝えようという努力をしているのですよね。おかげでめちゃめちゃ分かりやすい。

# っつーか、量子テレポーテーションってそういうものだったんか! と今頃理解するワナ;。
# シュレディンガー方程式とか、あ゛ー、そういやそんなものもあったなぁと改めて思いだしてしまったり。
# いやー、もうホントすっかり忘れてますね;;。

まあ正直、この本を読んで物理学の学者を目指そう! なんて人は出ないような気が激しくしますが(というかたぶん高校生とかがこんな本は読まないと思う^^);、難しいものをわかりやすく伝えようという心意気はものすごく重要。紙もえらいしっかりしている割に \500 というリーズナブルな価格設定にしているのはもしかしたら高校生とかでも気軽に買えるようにという配慮なのかもしれません。萌える最新物理学、といってもぜんぜん萌え度は弱いですが^^、内容自体が結構面白いので、自然科学系に興味がある人は読んでみるとよいかと思います。


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