ここ最近、なんだか新卒君たちとの接点がいろいろと増えていたり。や、自社内の新卒君たちと話す機会も適度に増えているのですが、それだけではなくて社外の新卒君たちと話す機会もぼちぼち増えているのですよね。実はお客さんから、新卒君たち向けの講習会の依頼がぼちぼち入っていて、その目的というのが、どちらかというと技術的なところというよりもメンタル面での影響を意識したもの。いわんとすることは分かるんだけど、これがなかなかに難しいなぁ、と思うこともあったりします。
そんな中でちょっと興味深かった話を一つ。ある会社の新卒君たちと話しているときに、「自分の仕事の単価(価値)が分からない」という話が。要するに、自分の仕事の時間単価ってどのぐらいなのだろう、という話。
や、もちろん仕事の時間単価は給与を業務時間で割り算すればよくて、例えば月 20 万円の給料で 30h の残業だとすると、\200,000 / 180h = 約 1,111 円、つまり時給換算で 1,100 円程度、ということになるのですが、新卒君たちが分からないのは、自分たちの仕事の価値が本当に 1 時間あたり 1,100 円なのかどうか、というポイント。もちろん仕事の価値を図るためには、結局のところは
- その仕事がお客様に提供している価値
を測定する必要があるのですが、会社組織が絡む場合には、
- 会社がお客様から頂くお金(売上)
- 会社から従業員に支払われるお金
の二つに少なからずギャップがある。そこの不透明感ゆえに、自分の仕事の価値ってどれぐらいなんだろう……と悩んでしまっている……らしいのですね。
……いやまあそりゃ悩むわな、と。
でも、そこの二つのリンクに悩まなくなったとたんに、モラルハザードが起こるんだよ、と。
や、この二つがリンクしなくなるとどういうことが起こるのか、というと。
- 「そこにいること」(仕事をしていることじゃなくてそこに「いる」こと)で給料がもらえている、という感覚に陥る。
- 結果として、日中だらだらと仕事をして、無駄に残業して、残業代を稼ぐ。
といった本末転倒な事態が発生してしまう。でも、文字にしてみると分かりやすいですけど、それって大の大人としてはめっちゃ情けない。なんていうのか、プライドのかけらもない行為、だと思うのですよね。
お仕事って、ともすれば人生の 1/3 ぐらいという大量の時間を投資するもの。私は、人生において時間というリソースは人に対して平等に与えられているものだと思うのですが、それゆえに時間というリソースはとてつもなく貴重なものだと思うのですよね。にもかかわらず、貴重な時間を投資するのに、そんな無為に過ごしてどうするよ? と思ったりするのです。
「お金をもらうために仕事をする(労働力を提供する)」という考え方は、ちょっとプロとしては寂しい考え方。自分の時間をそんなに大量に投入するなら、お客さんのためとか世の中のために仕事をして、『その結果として』相応の報酬をもらう、っていう発想の方が、充実した人生になるんじゃないかなー、と思うのですよね。
だから、どっちかというと、「お客様のために全力で頑張る」というのがまず最初にあって、『プロ』として『自分に誇れる仕事』をちゃんとしよう、っていう思いがある方がいいんじゃないかな、と。
例えば、
- 「ああ、今日は我ながらいい仕事ができたな~。」(上機嫌)
- 「おー、今日は我ながらGJ。明日もこの調子で頑張ろうw。」(上機嫌)
みたいに感じられる日がたくさんあること、それが重要なのではないかな、と思うのですよねー。
サラリーマンは、それこそ「人目につかないように遊んでいても」給与がもらえてしまうもの。けれども、そんなにつまらないことして、人生が面白くなるのかな?と思うと、自分的には激しく疑問。ま、考え方は人によるので何が正解ってわけではないのですが;、自分の場合は、どーせだったら充実した仕事になるように頑張りたいもの。たとえ自分の給与と自分の仕事のリンクが見えにくくても、まずは全力で頑張って、誇れる自分でいられるようにすること、それが大切なじゃないかなー、と思ったりします。はい。
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