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ドラゴン桜公式副読本 - 16 歳の教科書

先日、ベストセラーの書棚にあって、興味を惹かれて購入した一冊。

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ドラゴン桜公式副読本 - 16 歳の教科書。ドラゴン桜という作品はご存じの方も多いと思いますが、元暴走族の駆出し弁護士・桜木建二(さくらぎ けんじ)が、経営破綻状態となった落ちこぼれ高校、私立龍山高等学校を立ち直らせるストーリー。その中で様々な受験テクニックや勉強法が紹介されるのですが、それが非常に有益という話になり、受験生のバイブルとして語り継がれるようになったマンガ作品。その公式副読本として発売されたのがこちらの新書、という次第。

内容は、国語・数学・英語・理科・社会・心理などについて、それぞれの道のエキスパートを招き、その科目の本質を語ってもらう、というものなのですが、これがびっくりするほど面白くて、今さら読んでみても「なるほど」と思わせられるものが多い。

例えば国語。国語力の構成要素としては、言語能力とコミュニケーション能力があるけれども、国語力を高めるためには、表現の美しさではなく正確無比な文章を心がけろ、ということを述べています。情緒を切り捨てて、事実と論理で的確な文章を組み立てることがまず最初。それがまずベースにあって、そこに情緒や美しさがトッピングとして載ってくる、というのですね。

あるいは数学であれば、微分積分などの「ツール」が社会に出てから役に立たないとよく言われるけれども、そこは本質じゃない。数学で学ぶのは知識ではなく、数学的思考、つまりものの考え方や論理の進め方を学ぶものだ、という話。

これは確かに勉強する上でもっとも重要なこと。なぜなら、学ぶ理由や必然性がわからなければ、学ぶこと自体を楽しいとは普通は思えないはずだから。言ってみれば、勉強することの動機付けがものすごく重要なのですが、上記のような説明は、いわゆる「数学嫌い」「国語嫌い」の人たちによく見られる、「思い込みによる嫌悪」を払拭するもので、なるほどなぁと感心してしまったり。

不思議なもので、私は中学や高校のときびっくりするほど国語が苦手だったのですが;、今は「国語が得意だったでしょう?」と聞かれたりすることもある。多分それは、正確な文章が書けるようになったからだと思うのですが、そういうものの重要性に中学生のころに気付いていたら、ここまで国語嫌いにならなくて済んだのかもしれません。そういう意味で、中学生や高校生、いや大人であってもぜひ一度、触れてみていただきたい一冊です。さらさらと読めるので、たぶん一日とかからず読めると思います。


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