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市川ひろの江さらに再び。

というわけで昨日は祖母の三回忌。祖母が亡くなってからもう 2 年になるのかー、と思ってしまいましたが、祖母が死ぬまでずーっと気にしていたのが私の結婚のこと。今回、初めて奥さんを連れて参加したのですが、生きてるうちに見せてあげたかったなぁ……というのが本音なところ。こればっかりは後悔してもどうなるものでもないのですが、つい思ってしまいますね;。

そんなわけで昨日は法事後に、いつもお世話になっている市川のひろの江さんを襲撃ー。いつもは華コース \5,500 をお願いするのですが、今回は法事ということで、お金を上積みしてカスタムコースをお願いした次第。さてはてどんな感じだったのか、とゆーと。

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まずは前菜。イチジクと梨とクラゲのごまクリーム掛け。なかなか聞かない組み合わせに「?」となってしまったのですが、食べてみてびっくり、これが激ウマ。梨もイチジクも、ごまクリームにめちゃめちゃ合うのですよ^^。そしてクラゲが良いアクセントになっているのもポイント。果物中心の一皿でありながら、この後を期待させてくれる前菜としての一皿の役割を存分に果たしていました。

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続いて土瓶蒸し。中身は松茸、ハモ、銀杏。松茸は北海道美瑛産でしたが、ネットで調べてみると今年は猛暑のために不作のようで、国産のものは北海道産などごくわずかなのだとか。存分に香りを楽しめる一品でした。

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続いてお造り。さわら、いさき、たい、まぐろ、すずきの豪華 5 点盛りなのですが、どれも新鮮なお魚ばかりで素晴らしい味。ツマの盛り方も綺麗で、見た目でも楽しめます。セロリの細工が綺麗~^^。興味深かったのが、真ん中の上に載っている黒い物体。見た目の質感としては少し厚めの黒いゴムみたいな感じなのですが、これ、実は海苔。水前寺海苔というもので、地球上で唯一、九州の朝倉市甘木地区の黄金川にだけ自生する、食用の淡水の海苔なのだとか。弾力のある珍味として喜ばれ、現在も比較的高級な日本料理の食材として使用されることがある様子。養殖も困難なんだそうですが、ダム開発によって生息環境が消滅する恐れもあるのだとか。こんな食べ物もあるのですねぇ。

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続く強肴もなかなかに面白い。白だつ(海老芋や里芋の茎)、蟹、鰆南蛮漬け、大徳寺麩などに、マンゴ酢をかけた一品。酸味が適度に効いていて、ついお酒が進みます。様々なものが入っていながら味ととして見事に一つに調和しているところが素晴らしく、いろんなものが有機的に絡み合うこういうお皿は素敵ですね。

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そしてメインの焼物八寸。見た時にみんなで「おおお」と声をそろえてしまったのですが、彩り、バラエティ、ボリューム感などがすべてそろった見事な 6 点盛り。見るからに手の込んだお料理の数々にも正直驚いたのですが、その味がどれ一つをとっても素晴らしい。

まず左上は鯖の松前寿司と萩真丈。松前寿司は味加減が見事で、締まり具合がちょうどいい一品。どう考えても食べ過ぎだなぁと思いつつもついつい箸が進みます。中央上は焼霜帆立。焼き加減が見事なホタテそのものもかなり美味しいのですが、酢味噌との相性が素晴らしい。右上は白麗茸と南京餅チーズはさみ揚げ。このはさみ揚げがとんでもない絶品で超うまうま。かぼちゃにチーズとお餅が挟まっているもので、素材の相性もさることながら、各素材の分量バランスがよくて、一口食べた瞬間に「う、うまい~~^^」と唸ってしまいましたよ^^。ちなみにキノコの方は聞いたこともないものでしたが、中国の天山山脈に自生する希少種の高級きのこで、長野県などで栽培されている様子。柔らかいうえに適度な歯ごたえがあるため、陸のアワビと呼ばれているのだとか。続いて左下が、茶豆と石川芋。ひとくちサイズのお芋がうまうまな感じ。中央下側は満月玉子と秋刀魚の由庵焼。由庵焼って何??と調べてみましたが、醤油・酒・味醂を1:1:1で合わせてユズの輪切りを加えた漬けダレに数日間付け込んでから焼き上げたものだとか。玉子の方も味加減がちょうどよかったです。そして最後の右下が、甲州牛の焼物。これはオーソドックスな一品なのですが、実にうまうま~。

……とまあ、つらつらと書いてみたのですが、やっぱり素晴らしいのはこのお皿の圧倒的な存在感。コースのお料理はやっぱり流れというか、高低や緩急がうまくついているとさらに楽しめるものだと思うのですが、この焼物は見た瞬間に衝撃を受けること間違いなし、という一皿で、目も舌も心も存分に楽しませてくれるものでした。いやー、素晴らしい、という言葉以外に浮かんでこない感じでした。

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そしてここからはエンディングに向けてややペースダウン。煮物はこかぶのスープ煮で、米茄子、手羽先旨煮などが合わせられた一品。ここまででも結構な分量なのですが、やっぱり美味しいのでついつい手が伸びてしまいますね。

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お食事は松茸ご飯と赤だし。ここまでのボリュームを考えて、ご飯も赤だしも分量控えめなのが嬉しいところ。一口サイズでも食べたい!というのが本音ですからね~^^。

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そして最後の水菓子は、鹿児島県産の紫芋のムースと、市川産の梨の羊羹。ちょっと重ための水菓子だった気もしますが、どちらも味はお見事。梨の羊羹は食べたことなかったですが、なかなかに美味しかったです。

というわけで全 8 品のお料理をざーっと紹介してきたわけなのですが、いやはやとにかく美味しかった、という感想しか出てこないお料理ばかり。もともとこのお店は華コース \5,500 が主体で、今回はさらにお値段増額でスペシャルメニューを作っていただいたわけなのですが、なにより料理人の腕が確かだと、お金をかける価値がある、というのを改めて実感させられたコースでした。お値段を上積みすれば当然その分食材はよくなるわけですが、今回のコースの素晴らしさは、その食材の良さを存分に引き出す料理人としての確かな腕。素材の良さに頼ることなく、様々な食材を見事に使いこなし、これだけ手の込んだ美味しいお料理の数々を作っていただいたひろの江さんには本当に頭が下がる思いです。今回は特にコース料理としての構成も見事で、ホンモノの和食のコースとはこういうものなのか、と勉強させてもらった感もありますし、正直、和食でここまで素晴らしいお料理は食べた記憶がないぞ?というぐらいに見事なお料理だったと思います。本当に、ごちそうさまでした^^。

# っつーかいったいいくらだったんだろうこれ;;。
# 都内で食べたら諭吉さんがいっぱい飛んでいくこと間違いなし、だと思うのですが^^。

ところで話は変わりますが、今回の法事は、母方親族のオールスター勢揃い。従兄や妹も子供連れでの参加だったのですが、ふと気付けばびっくりな人数になっていて、ひろの江さんをまるごと貸切状態にさせてもらっていたのですよねー。子供まで含めると全部で 15 人での参加だったのですが、本当に親族が増えたのだなぁと改めて実感。両親たちは別の部屋に分かれて座ったため、結果的には子供部屋と大人部屋みたいな構成になったのですが、考えてみればすでに孫世代がいるわけで、祖母祖父世代と親世代、というのが正しい言い方なのか、と。法事などで親族が集まると、改めてこうした世代というものを感じるものなのですねー。いや、自分的にはまだまだ若いつもりなんですけどね^^。


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