……いやすんません、どう見てもダメっぽいのですがタイトルに惹かれて^^。
というわけで購入してきたのは「なれる! SE ~ 2週間でわかる? SE 入門」。なんというか、いかにもあざとさばかりが目立つ一冊で、帯からして「萌える SE 残酷物語」とか^^。筆者は過去に SE になり、あまりの過酷な労働に心身を壊しかけて退職した、という経歴の持ち主らしいのですが、いやはや、読んでみるとこれがなかなかに面白いのですよ^^。
何が面白いって、その無意味なまでのリアルさ。社員よりもよっぽど優秀なのに派遣を続け、定時になるときっちりと会社を上がっていく派遣社員とか、暴走した社長が取ってきたムチャクチャな案件に振り回される社員たちとか、どう考えても出来るはずのない仕事のムチャ振りとか、インターネットで検索した設定をそのままコピペして怒られる新人社員とか、おいおいそれはどこの会社のことデスカ?? みたいな妙なリアルさが至るところに満載。
にもかかわらず見事だったのは、そんな残酷物語のどこに救いがあるのか? というポイント。
「でもなんだかんだ言いながらみんな仕事続けているのよね。だから、理由を訊いてみたの。
なんで仕事辞めないの?何が楽しくて仕事続けているのって」
この質問に対する答えは敢えてここには書きませんが、うあー、この作者、この業界のこと、ホントによくわかってるよ、と^^。かくいう私もやはりこのポイントに魅せられて、未だこの業界に留まってしまっている一人なわけですが、なかなかにたいしたものだなぁと感心してしまったり。
ストーリー展開はかなり荒唐無稽なところもあるのですが、キモの部分はなかなかによい作品。さらさらっと読める一冊なので、興味がある方は手に取ってみてください。
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