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Cirque du Soleil - KOOZA クーザ

というわけで先日の話ですがこちらを鑑賞~。

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原宿ビックトップで開催されている、シルク・ドゥ・ソレイユのツアーショー、KOOZA(クーザ)。シルク・ドゥ・ソレイユのショーは実家の両親と一緒にいつも見に行っているのですが、今回は奥さんも含めて四人で見に行った次第だったりします。(妹はしばらく前に姪っ子を母親に預けて鑑賞しに行ったので今回は別^^)

でもって、まずは感想なのですが。
いやー、問答無用で素晴らしい^^。というか個人的にはこれかなり好き^^。

前回の Corteo は結構好き嫌いが分かれるツアーショーで、私はちょっとあの独特な雰囲気があまり好きにはなれなかったクチなのですが、この KOOZA の方は老若男女、万人にお勧めできるステージ。というのも、いわゆるショーとしての芸術性はあまり追及されておらず、一過性の高いエンターテイメントとして楽しむことが可能なものになっているのですよね。このため、(玄人や芸術肌の人にとってはやや物足りなさを感じる側面もあるのでしょうが)比較的万人にウケやすいものになっており、これならあまりショーを見ないような人にでもお奨めできるなぁ、と思った次第、だったりします。

■ バックストーリー

自分の居場所を探し求める無邪気な少年、イノセント。ある日、彼の元に大きな箱が届けられる。その箱から飛び出したトリックスター。魔法のスティックを片手に、イノセントを「クーザ」の世界へと導く。初めはおびえていたイノセントも、次第に眩しいほど輝きに満ちたその世界に魅せられ、夢中になっていき、旅の最後には、明日を迎えるための勇気と希望を手にする……という物語。作品タイトルは、宝物を意味するサンスクリット語の "KOZA" からインスパイアを受けたとか。

■ ステージセット

一見して「あれ? しょぼい?」と思わせる簡素なステージセット。従来だと割と大がかりな仕掛けを組み込んだ大仰なステージになっていることが多いのですが、ぱっと見てそうしたものがないのがちょっと意外……だったのですが、これがなかなかに番狂わせ。いくつかの演目はかなり巨大な装置を使っていて、むしろ従来のステージよりも見栄えのよいものでした。

■ 演目

今回の Kooza の面白いところは、いわゆるパフォーマンスの数が絞り込まれているという点。かわりにそのひとつひとつのクォリティが高く、見栄えのする演目が多いというのが特徴になっています。そして、そのパフォーマンスの間をクラウンやミュージカル的な演目、マジック(イリュージョン)などでつないでいく、という構成になっており、見ていて飽きが来ません。いわゆるパフォーマンスに絞って書き出すとこんな感じです。

① シャリバリ

いわゆる組体操。大人数で人間ピラミッドを組み立てたりする演目で、割と地味目なスタート。しかし玉乗りしながらさらに玉乗りを重ねるという、地味ながらも極めてレベルの高い演目をやっていたのが印象的でした。

② コントーション

三人の少女たちがその柔軟な身体を変幻自在に動かして、様々なポーズを決めていく演目……というか、この人たちには骨がないんじゃないかと思わせるほどのびっくりな動きの数々に衝撃を受けるワナ;;。や、だってホントにどっちに身体が向いているのかさっぱり分からないぐらいなんだもん;;。いやはや凄かったです。

③ ソロ・トラピス

真っ赤な衣装のアーティストが、巨大なトラピス(空中ブランコ)を巧みに操ってパフォーマンスを展開する演目。普通、トラピスは左右に台が存在していてそこから飛び乗ったりするものですが、このソロ・トラピスはそうしたものを使わず、地上から乗って、空中でパフォーマンスを繰り広げるというところが見事。トラピスの上で身体を空中回転させたりする技の妙はかなりすごかったです。

④ ユニサイクル・デュオ

一輪車の上で、二人のパフォーマーがダンスを演じるという演目。やや箸休め的な演目ではありますが、女性をくるくると一輪車の上で回すパフォーマンスはなかなかに圧巻。

⑤ ダブル・ハイ・ワイヤー

上下二段になっているワイヤーを使って繰り広げられる、綱渡りの演目……なのですが。

ちょwww、リアルカレイドスターwww。
って、なにやってんすかwww。

いやー、まさかハイワイヤーの上で剣技が繰り広げられるとは思ってなかった(笑)。まあ数秒ぐらいでたいしたことはないのですが思わず笑ってしまいました^^。さすがに上段と下段を移動するとか無理ですねw。それにしても驚いたのは、予想外に舞台装置が大きかったこと。組み立て式の舞台セットを使うのですが、ステージめいいっぱい、しかもかなりの高さになるハイワイヤーを使っての演目なので見ごたえがありました。自転車の上にさらに台座を載せてそこに座る、という驚愕の演目はかなりびっくり。さすがは前半戦を締めくくるにふさわしい見ごたえのある演目でした。

⑥ ホイール・オブ・デス

おそらく今回のステージの最大のビッグパフォーマンス。二つの輪をつなげた装置を回転させ、そこで様々なパフォーマンスを繰り広げるという演目なのですが、こんな演目見たことないぞ、というシロモノ。どんなシロモノなのかはこちらを見ていただくとよいと思うのですが、どんどん上がっていく回転速度についていくために、そのうちホイールの中でジャンプするようになっていくのが凄いところ。ちょっとでもバランスを崩したらおしまい……という演目なのですが、びっくりしたのは、アーティストの一人がホイールの外に出て演技を始めたこと。実は装置を見たときに、まさかこれ外に出て走ったりしないよな……??と勘繰ったのですが、いやいやまさか本当にやるとは!! 予想はしていたもののホントにやられてしまうと度胆を抜かれます;。構造上、命綱などをつけることができないので、まさに死と隣り合わせの演目。これは必見でしょう。

⑦ フープ・マニピュレーション

最大 7 本のフープを全身で自由自在に操るパフォーマンス。基本的にはフラフープなのですが、凄いのはフープを操る匠の技。手足の両方で自在にフープを操るその様は見ていて驚きの連続。びっくりしたのは、7 本のフープを身体の微妙な動きでバラしていったところ。よほど身体の感覚が敏感で、しかも微妙に身体を動かすことができないと、こんな技を演じることはできないでしょうねぇ。いやはやすごかったです。

⑧ バランシング・オン・チェアー

8 脚の椅子を約 7 m まで積み上げていって、その上でハンドバランスを取るというソロパフォーマンス。ホントに地味な演目なのですが、その高さには息をのむものがありました。さすがに最後の段にだけは椅子に切り込みが入っていたそうですが、それにしてもびっくりな演目です。

⑨ ティーターボード

シーソーを使って、人間を次々とジャンプさせていくという、シルクでは割と定番な演目なのですが、かなり高い竹馬でこれをやる、というのが目新しいところ。着地の際にマットを使って何人かで受け止めるのですが、受け止める側の技量も問われるグループワークで、なかなか見ごたえがありました。

■ 総評

というわけでいろいろ書いてみたわけですが、総じて言えば、クセがなく万人にお勧めできる作品。サーカスや演劇、マジックショーなどのよいところ取りをしているのが見事なところで、シルク・ドゥ・ソレイユの作品を一度も見たことがないような方には特におすすめしたい作品、という感じ。確かに玄人の方々からするとやや物足りなさを感じる作品なのでしょうが、その一方で、新しいファンを獲得するためにもこういう間口の広い作品はものすごく重要なのではないか、とも思ったり。終わり方も非常に綺麗でよく、一過性のエンターテイメント作品としては満点に近い点数をつけたくなる作品、という印象でした。

もし今までシルクのショーを一度も見たことがない、という方がいらっしゃったら、ぜひこの機会に見に行くといいかも、と思いました。小難しいことを考えずに見ることができる作品なので、かなりいいと思います^^。


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