ふう~、ちょっと忙しくて blog 書きをサボりぎみ;。いろいろネタはあるんですが、書いてまとめている暇がないのがちょっとつらいところ;。そんなわけで今日は少し前に参加してきた教室の話をひとつ~。
祐天寺の駅から 10 分ぐらいのところにあるお店、発酵食堂 豆種菌。このお店、発酵料理を扱っている和食屋さんなのですが、夜は飲み屋、昼は発酵に関する教室を開催しているという一軒。教室の方はかなり本格的で、大将自らが研究を重ねた成果を分かりやすく教室形式でいろいろ教えてくれるというもの。最初は甘酒教室からスタートするコースになっていて、甘酒好きな奥さんが見つけてきて一緒に行こうよ~、と誘ってくれた次第。受講料は一回 \5,000 で、果たしてどんなもんかなぁ?と半信半疑で参加してみたのですが。
これが面白くて分かりやすい。
ってか、おおおお~、そういう話だったのかー! とかなり目から鱗っぽい感じ^^。
予備知識ゼロで参加したのですが、知識ゼロからちゃんと説明してくれるし、話も面白くてわかりやすい。自分の備忘録も含めてポイントをまとめておくと、こんな感じ。つらつらメモったものなので、間違ってても笑って許してください;。
- 発酵と腐敗
- 発酵も腐敗も、どちらも微生物の分解活動。
- 人間にとって有益な分解を行うものが発酵。有害な分解を行うものが腐敗。
- 菌、酵素、補酵素
- 菌=分解を行う微生物=作業員
- 酵素=アミノ酸が絡み合ってできた分子(タンパク)=微生物が分解作業を行う際に必要な道具
- 補酵素=上記の作業を行うために必要な燃料、酵素と合体しないと効果が出ない
- 体内バランス
- 体内でこの 3 つのバランスが取れている必要があるが、測定する術がない。
- 現状ではバラバラに取っていることが多い。
- 酵素
- 潜在酵素=消化酵素+代謝酵素
- 消化酵素=食べ物を分解する際に使う酵素
- 代謝酵素=健康にかかわるもの
- 体内で生成される潜在酵素には数・量に限りがある
- 食べ過ぎでたくさん消化酵素を使ってしまうと、代謝酵素が足りなくなり、不健康に。
- 風邪や病気で代謝酵素を大量に必要とするときに、食べ過ぎると、消化酵素が足りなくてお腹を壊す。
- 潜在酵素は消費されていくが、補うこともできる
- 消化酵素は、生の食べ物や発酵物から補うことができる(食物酵素)
- ただし、酵素は熱に弱い
- このため、生ものに含まれている酵素は加熱で失われてしまうことに注意が必要
- 代謝酵素は外部から摂取することができない
- 麹(麹菌)
- いろんな種類があるが、有名なものはニホンコウジカビ(Aspergillus oryzae)。
- 日本酒、甘酒、味醂、味噌などはすべてこれから作られる。
- 100 以上のものを分解可能。きわめて分解能力が高い。
- どんな麹も、2 種類の分解が得意。
- アミラーゼ(でんぷんをブドウ糖に分解するための酵素) → 甘みを出す
- プロテアーゼ(タンパク室をアミノ酸に分解するための酵素) → 旨味を出す
- 米を麹で分解すると、甘みは出るが旨味が出ない。
- 豆を麹で分解すると、旨味が出る。
- 麹菌は単体だと扱いにくいため、通常は米麹などの形にして販売されている。
- 米麹=米の上に麹菌を繁殖させたもの
- 冷蔵保存で一週間程度、もっと保存させたければ冷凍保存
- 麹の発酵を止める方法
- 微生物の動きを制限するのは、例外なく塩か熱。
- 麹の場合、本体は 60 度、胞子は 80 度で 30 分ぐらいが限界
- 塩麹は麹菌が死滅している(アルコール発酵が進まないことからも明らか)
- 醤油は塩分濃度で麹菌の動きを調整する
- 甘酒
- 麹菌で米を発酵させて作るもの
- 麹菌が酵素も生成してくれる
- 冷やして飲むのが基本
- 市販されているものは熱処理されている(アルコール発酵が進んでしまうため)
- 熱処理されると麹菌や酵素がなくなってしまう
- 総合的にバランスがよいが、血糖値に注意
- ブドウ糖なのでかなり効く、飲みすぎないようにする
- 朝、血糖値を上げたくない人は絶対に朝は飲まない
- 吸収力が上がっているときにおちょこ一杯ぐらい飲むと効果的
- 腸内環境
- 腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌に大別される
- 理想的な比率は 3:1:6
- 日和見菌は、勢力の強い方に協力する
- 悪玉菌が 15% を超えると、日和見菌が悪玉菌を協力するようになり、腸内環境の腐敗が始まる
- 乳酸菌
- 善玉菌とイコールではない(他にもある)
- 植物性乳酸菌と動物性乳酸菌がある
- 動物性乳酸菌
- 日本には基本的にいない
- 日本人の場合、動物性乳酸菌は胃酸で殺される
- 植物性乳酸菌
- ぬか漬けから取れる
- 善玉菌を繁殖させる方法
- ビフィズス菌を繁殖させるのが手っ取り早い
- セルロースを分解し、オリゴ糖を与えるのがよい
- セルロース分解に必要なセルラーゼがないが、麹がセルラーゼを保有している
……ううっ、自分のメモ能力ではせいぜいこんなもんが限界;;。私の備忘録なのでえらく機械的なまとめになっていますが、実際には相当な話上手なので、豊富なネタで楽しく話を聞くことができたり。ちょっと営業っ気が強いなぁと思うところもありましたが、でも総じていえば満足な講習会でした。
で、コースの最後に甘酒の作り方を教えてもらうことができます。実は甘酒教室と言いながら、その場で甘酒を作る実習はなかったりします。(発酵が進むとアルコールになってしまうため、酒税法違反になってしまうらしい) このため、この教室では作り方を教えてくれた上で、おうちで甘酒を作ることができるように、米麹をくれます。
作り方は割と簡単。まず、おかゆを炊きます。これは炊飯器のおかゆモードを使えば簡単にできます。
炊き終わったら、いったんこれを冷まします。(うっかり熱いままのごはんに米麹を注ぐと、麹菌が死ぬため) 適当に冷まし終わったら、ここに水と米麹を投入。米麹を投入したら、おかゆのご飯のダマを崩します。(これをきちんと崩さないと、中から腐敗菌が出てきてあっという間に腐ることがあるらしい)
あとはこれを 50度~60度で 8 時間ほど保温。実はここが一番難しいところ。まず、炊飯器によって保温温度がかなりブレるのでその温度の確認が必要。それに加えて難しいのは、ある程度まで温度が上がると、麹菌の活動が活性化するせいか一気に温度が上がってしまうというところ。このため、なかなか温度が上がらないなぁと思ってバスタオルなどで炊飯器を保温すると、一気に温度が上がって 65度ぐらいまで上がってしまう、なんてこともある様子。麹菌は 60 度以上になると死んでしまい、胞子も 80 度越えで死んでしまうために、この温度調整はちょっと慣れが必要な感じです。というわけで完成図はこちら~。
米 1 合から炊飯器めいいっぱいの甘酒ができます。保存は割と簡単で、プラスチック容器に、フタをしないでラップなどをかけて冷蔵保存。腐敗していかないのが不思議な感じなのですが、これは麹菌が繁殖しまくっているためだとか。味の方はというと、
かなり美味い。
っつーかこれが本当の甘酒の味なのか、と。
甘酒というと、酒粕を煮て作るものだとばかり思っていましたが、なるほどこうやって作る方法もあるのか、と。米麹から作った甘酒は、酒粕から作った甘酒とは違って自然な甘みがあるのが特徴。酒粕甘酒はちょっと苦手なところもありましたが、こちらの甘酒はかなり美味しいという印象でした。うーん、これは good。
甘酒は効能もよいようで、飲む点滴とまで称されているのだとか。実際、飲んでいると胃腸の調子が確かによくなる……というか、少し食べ過ぎたかなぁと思っていても割と大丈夫。……や、もしかしたら気のせいなのかもしれないのですが;、たったこれだけのことでこんなにも違うのかとちょっと驚いていたりします。ただ、先日の豆種菌さんでいただいた米麹はすでに尽きてしまっているので;、今後は米麹の入手が課題。うーん、なんとかせねば、ですねー;。
ちなみに教室の方ですが、女性の人ばっかりで、男性はまばら……どころか自分ひとり;。自分磨きな感じの女性陣に囲まれて正直かなり浮きまくってましたが;、でも内容自体は非常に面白かったです。こういう教室系にはあんまり男性は行ったりしないのかもしれませんが、自分はかなり楽しかったですよ~^^。
甘酒のことを調べていたら
こちらにたどり着きました。
作り方だけではなく、微生物等の働きまで
詳しくわかりやすく記載されていたので、
とてもためになり楽しかったです!
このページ、保存させてください!
永久保存版にしたいと思います☆
ありがとうございました♪