そんなわけで、正月は静岡に帰省していたわけですが、実はもうひとつ狙いがありました。それがこちら。
ええっと、いわゆる星空の撮影。今度、新婚旅行でオーロラを見に行こうとしているのですが、あわよくば写真を撮りたい!と思っていたり。ところが、やはり夜間しかも空の撮影となるとかなり勝手が違うようなので、まずは一度、星空の写真を撮影してみようじゃないか、という話に。さすがに東京だと星空なんて全然望めませんが、静岡だったら……ということで挑戦してみた次第だったりします。
が、しかし。
これがまあとんでもなく難しい;;。
しょっぱなはまるで何にも映らず;、いったいどうやればよいのかと四苦八苦。しかし慣れてくると一気に撮影が進むもので、かなり楽しく撮影することができましたよ、ええ。世の中にはまとまっているページもたくさんありますが、要点がわかったので、私なりにいくつか簡単にまとめてみたり~。
- 星空と夜景と月とでは、全く明るさが違う。
- 夜の撮影というと、星空だけでなく、夜景や月などもあるが、これらは全く明るさが違う(星空の方が圧倒的に暗い)。このため、夜景や月と同じようにして星空を撮影することはできない。
- 夜景や月は、オートフォーカスや自動露出を使うことができるが、星空はどちらも利用できない。完全にマニュアルでの撮影が必要。
- 星空の撮影の基本は、マニュアルフォーカス、最大露出。
- 星空は、自分たちが思っているよりも圧倒的に暗いので、まず、なるべくたくさん光を取り込む設定にして撮影、その後、微調整をかける。具体的には以下の通り。
- ISO 感度 → 上げまくる
- f 値(絞り) → 一番小さくする(絞りを開放する)
- シャッター速度 → なるべく大きくする
- とりあえず、ISO1600、最少 f 値にして、20~30sec ぐらいシャッターを開いてみるとよい。
- これぐらいの設定にしておけば、だいたい星が映っているはず。ここから微調整。
- 例えば Fujifilm X10 の場合は、ISO-400、F2.0、8sec あたりで撮影できる。
- マニュアルフォーカスにし、対象物までの距離を無限大に設定する。
- 星が暗すぎるため、オートフォーカスは効かない。
- とりあえずいったん月を見て、マニュアルフォーカスで焦点を合わせるとよい。
- 完全にピントを合わせる場合、最後の微調整は撮影されたものを確認して行う。(けど、だいたい月をターゲットにして焦点を合わせれば OK。)
- デジカメ一眼レフでなくても、星空は撮影できる。
- コンパクトデジカメでも、以下の条件を満たすようなものなら星空は撮影できる。
- レンズが明るい。(最小の f 値が 2.0 のようなもの)
- 高感度撮影に強い。
- 逆に、デジカメ一眼レフであっても、レンズが明るくないと星空はうまく撮影できない。
- 例えば、私が父親から借りて持っていったデジカメのレンズは、AF-S Nikkor 18-105mm 1:3.5-5.6G とかいうものなのですが(← 私は詳しくないので専門家の方教えてくださいw)、これだと最少 f 値(開放 f 値)が 3.5 しかない。
- これぐらいの f 値だと、ISO1600 まで上げても 20~30 sec の露出が必要になるが、こんだけ露出していると星が動いてしまって被写体ぶれが起こる。(下は拡大図)
- 感覚的には、最大露光時間の目安は 15sec 程度。これ以上露光していると、星の動きが目立ってしまう。
- 逆に言えば、星空を撮影するのにバルブモードは要らない。
- バルブモード=シャッターを開けっ放しにする機能
- バルブモードが有効に機能するのは、星の軌跡を撮影したい場合か、あるいは星の動きを追尾できるような望遠鏡を使っているような場合。
- 最近のデジカメは、15sec 程度までなら露出できるようになっているので、これで十分。むしろ問題は f 値が十分に小さいこと。
- しっかりした三脚が必須。
- 星ぐらいに小さいものだと、微小な振動も大きな撮影ブレとして現れてしまう。特に風がある場合などはなおさらこのことが当てはまる。このため、かなりしっかりとした三脚が必要。
- 下はベルボンの三脚だが、右側の 1 万円程度の軽め・細めの三脚では撮影がブレた。左側のようなしっかりとした一眼レフ用三脚だと間違いがない。(が、これ、5 万円とかするらしいです....orz)
- 星空撮影は振動に非常に弱いので、コンパクトデジカメを使う場合にはタイマー撮影が必須。
- 防寒、めっちゃ重要。
- 夏場はともかく、冬場の夜は寒い;;。でもきちんと防寒していけば、あんまり無理なく撮影が可能。
- ダウンジャケットやダウンコート、暖パン、帽子あたりは必須です。っつーか手袋忘れてえらい目にあいました><。
- ちなみに寒いと電池の持ちが急激に悪くなるので、複数個持っておくことも大切。
……とまあこんな感じ。予想外だったのが、デジタル一眼レフよりもコンパクトデジカメの方が綺麗に映ってしまった、という点。要するに、デジタル一眼でも、日中向けレンズだと f 値がそれほど小さくないので、必要な露出時間が長くなってしまうのですよね。Canon PowerShot S95 でもここまで撮影できたのには驚きました。
色合いはさすがにデジタル一眼が綺麗なのですが、かといって星空専用のレンズを購入しようにも、軽く 10 万円近くするので悩みどころ。その値段出しても星空しか撮影できないので;、そのために買うのはさすがに躊躇われます;;。間違いなく今回 1 回限りだし;;。そう考えると、X10 はかなり有利。特に富士フィルムは高感度撮影に強い(ノイズが少ない)ので、コンパクトデジカメでの星空撮影という前提だったら最強、という気がします。(それでいながら日中も強いあたり、かなり万能感がありますね。)
いずれにしてもキーポイントはわかったので、もうちょっと訓練を積んでみたいところ。基本的には手持ちのコンパクトデジカメで頑張ってみるかなー、という感じですねぇ^^。それにしても自分が星空撮影をやるなんて思ってもいなかったですが、いやはやなかなか面白いものです、はい^^。
デジカメ用赤道儀というのがあるらしいです。
ただ方角をしっかり合わせないといけないので
使いこなしは難しそうですが・・・・
うまく使えばロングシャッター切れますね。
ポタセキですね > こたつさん
ポータブル赤道儀のことで、北極星を導入しないと
綺麗に撮れません
三脚は一番短くする
迷光防止にフードをつける。黒い紙でOK
結露防止に懐炉(使い捨ては裸だとすぐ発熱が止まります
点像に写すシャッタースピードを決めておく(北緯が上がればそれだけ星の見かけの速度が遅くなります)
それだけでもよくなると思いますので
がんばってくださいね