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ラスベガス旅行記 Part 6. ショー & アトラクション Cirque du Soleil Believe & Zumanity

続いて Cirque du Soleil なショーを順番にご紹介~。今回はいろいろとみてます^^。

■ Criss Angel Believe

まずは初日に見た、クリス・エンジェルというマジシャンがやっていたステージショー、ビリーブから。

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大きな舞台装置を使って巨大なマジックを行う、世界的にも有名なマジシャン、クリス・エンジェルは、シルクとコラボして行うステージ型マジックショー。一応、シルク・ドゥ・ソレイユのシリーズとして認識されてはいるものの、実態としてはクリスによるワンマンマジックショー、かつシルクの幻想的な演出も全くないので、いわゆるシルクの一般的なステージを想像して行くとかなり肩透かしを食らうはず。どちらかというと、普通のマジックショーに、上手な演出効果がちょっぴり加わったもの、というのが実態に近いのではないかと思います。ルクソールで開催されており、チケットも $70 程度と休めの設定。到着当日にチケットを現地で購入したが、開演 1 時間ほど前にもかかわらず、かなり前のほうの良席でした。

さてはて内容の方ですが、ひとことで言うと大味です。というのも、もともとクリス・エンジェルは大型装置を使うタイプのマジシャンのようで、ステージマジックにはもともと向いていない感があるのですよね;。実際、マジック自体は瞬間移動系のものが多く、たぶんショー全体を通して 5 回ぐらいやるのですが、どれも大味。ステージでやる以上、脱出経路も限られており、タネも見え見えなものが結構あるのが残念なところ。比較的使い古されたマジックが多いのもそれに輪をかけているという印象で、いわゆるマジックショーとしての質についてはあまり期待しない方がよいかも、という印象があります。

一方で、作り込みの方はなかなかに面白い。上の写真にあるウサギをモチーフにしたステージ構成やストーリー展開が使われており、この部分はなかなかに面白かったです。かわいいウサギがいつの間にかキバを剥いてスプラッタウサギになるとか、ブラックユーモアも効いている。結構英語でペラペラとしゃべるので、言葉がわからないのが結構つらかったですが;、こうした部分は見ていて普通に楽しいところ。シルクならではの幻想的な空気はこれっぽっちもありませんが;、ステージの作り込みはなかなかに細かくてよかったです。

というわけでマジックショーとしては「まあまあ」、という印象のこの作品ですが、一点、どうにも自分の肌には合わなかった部分があります。それはステージ終盤の進行。もともとクリス・エンジェル本人が相当にナルシスト気質のある人ではあるのですが、それにしたって終盤で全員を立たせてコールを入れさせてラストに持っていくのはダメだろう、と思ってしまったり。ステージを盛り上げる演出の一部といえばそれまでですが、とはいえ自ら観客にスタンディングを求めるのはさすがにプロとして NG だろう、と思わずにはいられなかったり。どこかで見たようなステージマジックばかりでは、おのずと観客の盛り上がりも低くなりますが、そういう中でこういうことやるとどうしてもシラけますね;。その辺は激しく微妙なステージでした。

■ Zumanity

続いて、NYNY でやっているアダルトショー、ズーマニティをご紹介。

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ズーマニティとは、Humanity と Zoo を組み合わせて作った造語で、要するに「人間動物園」。人間が欲望を剥き出しにして動物のように動き回る、というステージで、シルクでは唯一の 18 禁ステージ。いやはやどんなステージになるのだろうか、と思って期待半分不安半分で行ってきたのですが、そのステージたるや実にお見事。今回見たショーの中では、“O” はちょっと別格ですが、それを除けばそれに次ぐ良さだったように思います。

18 禁ステージとなれば、トップレスの女性を期待するところで、ステージ開始前の演出ではまず舞台後方の一角を使って、ベッドからはみ出したエロティックな美脚のみを見せる、という演出が。ところがその直後に現れるのは、びっくりするほど太った二人組の女性クラウン(後からパンフレットを見たところブラジル人の双子の様子)。この二人が、お皿いっぱいに盛られたイチゴを色気たっぷりな語り掛けで観客に振舞う、という演出からスタート。このブラックユーモア的な演出に観客の方も戸惑わされるわけですが、おそらくこれも非日常空間へ誘う演出のひとつ。観客がクラウンの演技に目を引かれている最中に、ステージには妖艶な男性・女性が少しずつ現れていき、そしてステージスタート。

ショーの方は、基本的にはコミカルなステージショーですが、その中にうまくエロス、下ネタ、芸術性もパフォーマンス性もエンターテイメント性も盛り込む、という構成。例えば、観客席はひょうたんのように前方にせり出した中央ステージを取り囲む構成になっており、やや後方にせり上がり式の巨大な水槽が。巨大な水がめのような透明な水槽の中で、二人の半裸の女性が綺麗に絡み合いながら踊るように交わるように泳ぐ演目があるのですが、表現としてはエロスなのにその動きがあまりにも優雅で見入ってしまう。かと思えば、しょっぱなに原住民的な衣装を来た若い子による腰振りダンスがあるのですが、その速度たるや驚異的で、もはやエロスではなくスポーツ選手の曲芸の域に達しているのではないかと小一時間;;。テレビ番組を模した下ネタコーナーで会場の爆笑を誘ったり、男性が一枚ずつポーズを決めながら服を脱いでいって観客の黄色い声を誘ったり、二人の半裸の男性が一人の女性を争ってその肉体をかけて戦う、なんていう演目も、最後は二人の男性が抱き合って終わる、といった具合に、あの手この手で観客を楽しませる手腕もたいしたもの。ラストで、階段円錐状にせりあがる舞台の上でカップルになった男女が混じり合うステージの見せ方は、まさに人間動物園そのもの。

ショー全体を見通したときに、これがエロいかと言われるとエロいとはとても言えない。実際、シルクの演者は基本的にはアスリートみたいな人たちばっかりなので、筋肉美はあっても肉体美はない;、みたいなところがあるので、ヌードになったところでものすごくエロいかというとそんなことはない(そういう意味では 18 禁というほどのものでもない)のですが、その一方で、肩ひじ張らずにリラックスしながら、笑いあり、エロあり、、下ネタあり、というなんでもアリアリなステージを楽しむこと自体が 18 禁、そういうステージになっているのですよね。大衆娯楽ってこういう気楽なものだよね、というのを感じさせてくれるあたり、なかなかに見事なステージでした。

ちなみにこちらのショー、実は最前列にラブソファーと呼ばれるカップルシートが 6 組ほどあるのですが、前日にチケットを取ろうと思ったところ、このラブソファーが空いてたので話のネタにぽちっと予約。最前列ということで迫力はあったのですが、実は左右両サイドのラブソファーからの鑑賞だったので、正直見づらかったです。シルクのショーはステージ全体が一枚の絵になるので、やはりセンターゾーンから見るのが基本だなぁと改めて思った次第。まあ、演者の人たちの細かな表情などまで見られたのは非常に面白かったところではあります^^。ステージ中盤で、観客がステージ上に上げられるシーンがあるのですが(こちらは仕込みなしのホンモノの素人)、自分たちの後ろの人が思いっきり連れていかれてました。いや~、あぶないあぶない><。

にしても、ある意味、シルクの中でも異色ともいえるこんなステージを楽しみながら笑って見られる欧米人の度量はやはり広いなぁと思わずにはいられませんでしたが、いわゆるシルクの芸術的な演出が好きだという方にはおすすめのステージかなと思います。いわゆるアクロバティックな演目は皆無に近いですが、こういうステージを作らせてもシルクは一流のものを作るんだなぁと感じさせられるステージだったと思います。割と英語が多いので、言葉がわからないとちょっとつらいですが(私はつらかった;)、それでもシルク好きなら一度は見て損はないステージなんじゃないかと思います。楽しかったですよ~^^。


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