さてさて、オランダ商館まで行ったところでランチタイムだったのてすが、その一瞬のスキを突いて、我々は全然違うところに行ってました^^。
向かった先は、平戸 蔦屋(つたや)(レンタル屋さんの TSUTAYA さんとは全く無関係;)。この平戸という土地は、日本で最も早くに南蛮貿易が始まった場所なわけですが、それゆえに日本で最も早くに南蛮菓子が入ったところでもあります。この店で売られているカスドースというお菓子は、初期に日本に伝えられた南蛮菓子のひとつで、今でも当時の製法を守って作られているもの。作り方は、カステラを冷ました後に茶色い部分を切り落として中身の部分を取り、これをマッチ箱程度の大きさに切って乾燥。そののち、卵黄にくぐらせた後に熱した糖蜜で処理、そこにグラニュー糖をまぶすことで作り上げるもの。
見事な黄金色のお菓子で、平戸藩門外不出のお菓子だったそうですが、当時の砂糖や卵の希少さに加えてこの手間のかかり具合を考えると、確かに門外不出というのもうなづけるものがあります。さっそく食べてみましたが、意外だったのは劇甘かと思いきやそうでもなく、上品な一品に仕上がっていたこと。美味しいかといわれると、まあごく普通に美味しいという程度ではあるのですが、いやはや当時これを作るのにどれほどの手間がかかっていたのだろうかと思うと、本当に歴史に思いを馳せるひと品だなぁ……という感じがします。
コメントする