最近のトピック

バナー
ラ・トルチュ

先日ですが、奥さんのお誕生日会と称して、お母さんたちがこちらのお店に連れていってくれました。

IMG_0131

広尾にあるフレンチビストロ、ラ・トルチュ。パチンコ屋の裏手、マンションの 1F の一角という、なかなかにびっくりなロケーションにあるお店なのですが、銀座や芝などにあるタテルヨシノのシェフ吉野 建さんの、実質的に唯一のオーナー店とのこと(タテルヨシノでは経営は別)。このため、お店のメニューの中にはタテルヨシノのスペシャリテでもある、サーモンミーキュイのステラマリス風まであったりします。お店の外観はまるでラデュレのような紫色でちょっと度胆を抜かれましたが;、店内はビストロといえど、カジュアルすぎず豪勢すぎずとちょうどよい塩梅の雰囲気。お客さんの中にも、ジャケットを着ている人もいれば T シャツ姿のラフな格好の人もいて、割と気軽に楽しめるお店です。

IMG_0132 IMG_0138

パンは布袋に入ってサーブされます。これ、乾燥しにくいのがよいところですね~。ちなみになぜか別料金で \200。なぜ別料金なのだろうか....;

IMG_0134 IMG_0143

アミューズはサーモンのタルタル。クリームチーズとの相性がよく、つい思わずにやりとしてしまう一品でしたが、びっくりさせられたのがその次の前菜のパテ。このパテは吉野さんのスペシャリテで、正式名称はパテ・アンクルート ステラマリス風。実はタテルヨシノでも出しているスペシャリテだとは知らなかったのですが、いやはやこれは激ウマ。様々な種類のパテが積み重ねられており、舌の上で融けていくような食感といい、肉本来の味わいといい、見事な味わいに驚かされました。しかしこれ、パイ包みになっているのでどうやって作るのかめちゃめちゃ疑問だったのですが、伺ったところ、後から周りを取り崩せる型があって、そこにパイ生地とパテを入れて焼き上げるとのこと。火加減が難しいそうで、いやはやこれは幸せな一品でした。……と、パテで度胆を抜かれましたが、その後の料理もなかなかにすごい。

IMG_0156

続いてサツマイモのスープ。見た目はごく普通ですが、驚かされたのが中のラビオリとの相性。スープにラビオリを入れると、ラビオリとスープが分断されるのが普通ですが(別々の食べ物になってしまう)、このスープはラビオリとスープの間にまるで境界線がないような印象。いや~、これはめちゃめちゃ美味しい^^。……と、スープでこれまた驚かされたのですが、真打ちは次の一品でした。

IMG_0166

こちらの魚料理はナシフグのフライ。外見は、先日オーグードゥジュールメルヴェイユでいただいたタラのフライによく似ているのですが、こちらはナシフグを使ったもの。外はサクサク、中はふっくりの食感も素晴らしいのですが、驚かされるのはそのナシフグの見事な味わい、そしてそれをさらにいっそう引き立てる濃厚なトリュフソース。かつて食べた様々な魚料理の中でも間違いなくトップランクの一品で、強烈な印象として残りました。気になったので伺ったところ、やはりそもそもフグはフランスでは食材として使うことはないとのこと。山口県で捌いたものを仕入れて使っているそうですが、いやはや本当に素晴らしい一品でした。

IMG_0175

続く肉料理は、二種の鶏肉料理。奥に見えるのが鶏肉のコンフィで、手前にあるのが同じ鶏肉を焼いてチーズをのせたもの。こちらも十分に美味しいのですが、いやはやちょっとナシフグの後だとやや霞んでしまったような気も。

IMG_0180 IMG_0186

デザートはリンゴのタルトとコーヒー。温かいリンゴにアイスクリームというのは鉄壁な組み合わせですよねぇ^^。

いやはや、というわけでたっぷり 2 時間半ほどゆったりとお料理とアルコールを楽しませていただいたのですが、なんというか、お料理のレベルがとにかく高い。どのひと皿もとにかく安定しており、まあこれは評判になるのもわかる。むしろ理解に苦しむのは食べログの評価で、この味で 3.6 はないだろう、という印象。まあ理由はわからなくもなくて、グランメゾンのタテルヨシノを期待してここに来たら肩透かしを食らうこと間違いなし。実際、フォークやナイフは入れ替えなしだし、オーダーしたアルコールよりも前にアミューズが出てきてしまったり、たった 4 人で調理とフロアを回しているのでなかなかお料理が出てこなかったり;。けれどもお料理そのものは素晴らしいクォリティで、こんな素晴らしい料理をこんな気軽な空間で肩肘張らずに楽しめるというのは非常に素晴らしい。高級店だと肩肘張ってしまう自分なんかにはホントにうれしかったりします。

後でネットで調べてわかったことですが、実はこのお店はコースメニューで頼むよりも、夜にアラカルトで注文するのがよい様子。夜だと各皿のポーションが結構な量になるようなので、お料理をみんなでシェアしながら楽しむのがよいのだとか。また機会を改めて、実家の両親たちを連れて夜に訪れてみたいものです。いやはや、素晴らしいお店でした。


トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.pasteltown.com/akane/games/blog2/mt-tb.cgi/1302


コメントする


2014年9月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30