最近のトピック

バナー
ふじおか

さて、今回の長野旅行では少し足を延ばして戸隠に行こうと思ったのですが、軽井沢が恐ろしく寒かった & ぶっちゃけろくな装備を持ってこなかったこともあり、急遽予定を変更して、蕎麦の聖地と呼ばれるふじおかを攻めてみることにしました。

ふじおかは食べログの全国ランキングで 2014 年 4 月現在 TOP 50 に入るお店で、そばに限って言えば全国ランキングの頂点に輝くお店。しかしお店は恐ろしいほどアクセスが悪く、長野駅からアルピコ交通の路線バス(戸隠線)に乗って小一時間ほどの場所にあります。今回行かなかったらもう二度と行くこともないだろう、という話もあって、嫁と相談してここを攻めてみることにした次第です。

とはいえこのお店、金曜日~月曜日の 4 日間のみの営業、しかも完全予約制で 2 人以上での予約のみ、さらに時間も 11:30 集合のみ。加えてメニューはセットのせいろそば \3,000 のみ(オプション追加は可能)という、あれやこれやと制限の多いお店。よほど気難しいお店なのかとちょっと心配したのですが、実のところはあまりにもロケーションが悪いので、そういうふうにでもしないとお店として成り立たないというのが実情なのでしょう。前日に駆け込みで予約をさせていただいたにもかかわらず、女将さんが非常に親切丁寧に対応してくださり、路線バスの場所や時間、さらにはお店までのたどり着き方などをかなり詳しく教えてくれました。

期待に胸を膨らませつつ、まずは長野駅からバスで移動。10:30 → 11:12 のバスで移動し(確か片道 \930 ぐらい)、飯綱登山口で降りるのですが、バスから外の景色を見るとなかなかに素晴らしい見晴らしが;。いやこれは確かにとんでもないところにあります;。

DSC_4357 DSC_4437

そしてバス停を降りてさらにびっくり。っつーかぶっちゃけこれいったいどうしろと;;

DSC_4369 DSC_4373

DSC_4432 DSC_4379

バス停を降りたところにある案内図を見てみると、この一帯は別荘地になっているようで、その中の一角にふじおかがあります。一見近そうに見えますが、だいたい歩いて 15~20 分ほど;。女将さんからは、慌てずにゆっくり来てよいとは言われたのですが、とはいえあまり遅れると迷惑なので、ちょっと急ぎ気味に歩いてみたり。そしてようやく到着したお店は、実に見事なロッジの一軒家。いやはやこれこそ本当の隠れ家レストランというか^^。

DSC_4382 DSC_4384

DSC_4386 DSC_4387

中に入ると温かい暖炉やお茶でお出迎え。靴を脱いで上がるとロッジ風の綺麗な内装で、ピアノのそばに置かれたスピーカーからはクラシックが流れてくるという、なかなかに雰囲気のよいお店です。

さて、こちらは基本的にせいろそばのセットを必ず注文し、それに加えてオプションとしてお酒やビール、そばがきやそばぜんざいを追加注文するというシステムになっています。せいろそばセットは \3,000 なのですが、季節の野菜の盛り合わせ、そば雑炊、せいろそば、お新香、蕎麦湯がセットになっているので、決して割高という印象はありません……というよりむしろ良心的な価格設定です。

DSC_4391 DSC_4396

DSC_4399

まずは季節の野菜の盛り合わせ。5 種類ほどのお野菜が、白和えや胡麻和えなど様々なバリエーションで供されます。タケノコは前日に食べたエンボカの方が一枚上手だった気がしますが、素朴な野菜の旨みがたっぷりと詰まったひと皿で嬉しい限り。お酒を飲みながらだとなおのこと楽しく感じますね。

DSC_4402 DSC_4405

続くそば雑炊は初めていただく一品でしたが、野菜の天ぷらとの相性もよく、箸がどんどん進む一品。こういう素朴な味わいは、こういう非日常的な場所だとなおのこと美味しく感じられますね。

DSC_4406

続いて登場したのは、オプションで追加したそばがき。そもそもそばがきって普段まったく食べないので、こんなんだったっけか……?;状態でしたが、これがまたなかなかに驚きの一品。粒子感がまったくないのでかなりよくすりつぶしているはずなのですが、にもかかわらずねっとり・もっちりとした食感に加えて、そばの風味がびっくりするほどある。嫁いわく「このそばがきは神がかっていた」とのこと。

そして続いて真打ちである、せいろの登場です。

DSC_4409

この蕎麦、十割蕎麦なんだそうですが、とてもそうは思えないほどのなめらかさコシ、そして風味があります。粒子感がまるでないのにしっかりと蕎麦の風味があり、十割にもかかわらず滑らかでコシがある。なるほど旨い蕎麦とはこういうものなのか、と感じさせてくれる一品でした。いやはや、なんという贅沢。

しかし個人的に本当に度胆を抜かれたのはこちらでした。

DSC_4419 DSC_4421

これ、蕎麦湯なんですが、こんなに美味しい蕎麦湯は飲んだことがないぞと小一時間;;。つゆを入れずにストレートで飲むもので、これ、ネットでは蕎麦のポタージュとまで称されているのですが、なんでもこのお店のご主人が考案されたものなんだとか。蕎麦をゆでたお湯ではなく、これ単独で作られているそうで、そば粉を溶くことによって作られたのだとか。溶いてあるそば粉の量が多いためにとろみがあり、心からほっとするような温かさがある、味わい深く素晴らしい一品でした。いや~、今から思い返してもあれは本当に美味しかった……(しみじみ)

DSC_4415 DSC_4422

蕎麦湯と併せてお新香、そしてその後にそばぜんざいが出てきますが、いやはやさすがにもうお腹いっぱいです;;。このお店、割と量が容赦ない感じで;、しょっぱなの野菜からして相当なボリュームで出てきます。他のお客さんも、お新香まで手がつけられなかった方が多いようでしたが、美味しかっただけにかなりもったいない感じが;。うむむ。

10:30 に長野を出かけて、再びバスで戻ってきたのが 15:00 頃。一日近く潰れてしまうだけに、そうそう滅多に行けるところではないと思いましたが、なるほど確かに評価が高いのも頷ける一軒でした。ただその一方で、果たして食べログ TOP 50 ほどの価値があるお店なのかどうかにはやや疑問も。よほどの蕎麦好きでなければシステム含めてそれほど好きにはなれないお店なのではないかと思うのですが、おそらくアクセス性の悪さから、本当の蕎麦好きしか訪れず、そうであるが故に高い評点が集まり、この評価に落ち着いているのでしょう。蕎麦好きに愛される、蕎麦の聖地と呼ばれるだけのクォリティを持った一軒であることには違いないと思いました。

いやはやそれにしても、せいろそばと蕎麦湯は本当に素晴らしかった……またいつの日にか再訪してみたいものです。


トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.pasteltown.com/akane/games/blog2/mt-tb.cgi/1367


コメントする


2014年9月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30