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湯島 くろぎ

さてさて、自分の友達グループはグルメ会を名乗ってはいるものの、実態として行くのは B 級グルメなお店ばかり。ルーツを辿れば、もともとよく分からない飲み会で 5,000 円とか使うのなら、ノンアルで同じ値段使えば圧倒的にうまいものが食えるんじゃね? というコンセプトで始まった学生仲間の活動な上に、もともと自分自身が C/P を徹底的に追及するタイプということもあって、いわゆる A 級なお店はほとんど行ってなかったりします。

が、今回、真の美食家であるでじくま氏からのお誘いで、なんとアイアンシェフの一人である黒木さんのお店、くろぎでの席の予約に誘ってもらえることに。平日夜にもかかわらず、グルメ会のメンバーがほぼ全員参加ってのはどういうことかと小一時間状態でしたが(っつーか仕事しろw)、そもそもが予約の取れない人気店。今回を外したら二度となかろうということで、皆でこぞって行ってきました。

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お店は湯島駅近くの細い路地の中にあり、一軒家としてひっそりと建っている隠れ家。今回は、2F のお部屋(8 名)を使わせていただきました。メンバーの都合もあり、20:30 という遅い時間のスタートだったにもかかわらず、ゆっくりたっぷり 24:00 頃までお邪魔させていただきました。

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簡単にメニューを紹介しながら。まずは先附 3 品。蕗の臺豆腐、蛍烏賊の沖漬、蓴菜(じゅんさい)鮑酢。一皿にまとめてくるのかと思いきや、一品ずつ分けてきたのにはちょっとびっくり。この中では蓴菜鮑酢が見事な味付けで、まろやかな酸味が鮑にぴったり合っていて美味でした。

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続く椀物は、鶏の重湯椀 新玉葱。写真だと分かりにくいのですが、阿波尾鶏(徳島県のブランド鶏)と淡路の玉ねぎを使っており、鶏から出た上品な出汁が実に見事な一品。出汁は鶏だけから出したそうなのですが、玉ねぎの甘みと相まって、素材の良さがストレートに出ている一品でした。

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続く焼物は、稚鮎を焼きと揚げの 2 通りで。写真だと切れてしまっているのですが、蓼酢が妙に美味しくて、鮎とのマッチングが素晴らしかったです。実は正直、蓼酢ってあまり得意ではないのですが、これは本当に美味しかったです。

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続いて御造里。鯛や鮪などいろいろですが、非常に面白かったのが右上に乗っている卵の黄身。これ、卵を冷凍して作るのだそうで、調べてみると結構いろいろとレシピがあるのですね。これはうちでも今度やってみよう。。。

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そして本日の主役の八寸。棒寿司やばち子など色々なものが載せられた、鮮やかかつ華やかなひと皿。端午の節句をした器や盛り付けも見事で、これは素晴らしかったです。写真にすると特に映えますね~^^。

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炊合せは飛龍頭(がんもどき)。オーソドックスな一品ですが、ちょっと落ち着きますね。

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さてこれで最後のお食事……かと思ったら、いきなりここで隠しメニュー(?)のステーキが登場;;。この流れでこのヘビーな一品を差し込んでくるのか??と思わず内心ツッコミましたが、聞いたところによると、以前はここでタンシチューとかが登場していたらしいです;;。見た目でちょっとビビりましたが、実際には脂っぽさが少なく、するするとお腹に入るひと品でした。

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そして最後のお食事は鱒御飯。炊き込みご飯ということで、まだほぐしていない状態をいったん見せてから混ぜてくれたのですが、あんなに立派な鱒はなかなかに見ないですねぇ^^。ここまででも結構お腹が膨れていたのですが、美味しいものだとそれでもお腹に入る、という感じで、結局胃袋の中に納まってしまいました;。いやはや^^。

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そして最後の甘味は葛切りと練り菓子、そしてお茶と水出しコーヒー。印象的だったのは葛切りで、聞いたところによるとその場できちんと作って出しているのだとか。一人分ずつ順番に出てきたのでなんでこんなに時間がかかるのだろうかと思ったのですが、そうした理由があったみたいですね。シンプルながらも抜群に美味しい一品で、いやはや地味に驚かされました。聞いたところによると、黒木さんのお師匠である京味の西さんの葛切りがとても有名だそうで、お弟子さんのお店はみんな葛切りを出すのだとか。コースの締めくくりにふさわしい水菓子ですね~、これ。

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さてさて総評なわけですが、いやはや振り返ってみてもレパートリーの幅の広さには驚かされます。実直に素材の味を活かしたメニューが多く、いずれも良い素材を使っているなぁと感心することしきり。「こんなの見たこともない!」的な感動のひと品はなかったですが、締めくくりの葛切りのように、一見、何でもないように見えるものが実に美味しい、というものも多く、素材に手をかけすぎるわけではなく、きちんと素材本来の味を活かしながらこれだけ鮮やかな料理を作り上げるのは、さすがアイアンシェフといったところでしょうか。全体的に言えば、味付けにしろ量にしろ、脂っ気が強めなことも含めて、どちらかというと若者向けあるいは男性向けという印象を受けましたが、その一方で、それらを重たくしすぎない工夫も随所にあり、なんだかんだでお腹に入ってしまうというのがとにかく不思議な料理でもありました。

また、食事中に何度か黒木さん自らご挨拶に来て下さいましたが、非常に気さくかつ心遣いに溢れる方で、どんだけフジテレビがキャラを作ってたんだよと思わず苦笑いしてしまうほど、良い意味でのギャップがありました。(いやまあ、アイアンシェフはいろんな意味で作りが下品な番組だったとは思うのですが;。) 接客の距離感の取り方など、お店の居心地も非常によく、最後は黒木さん自ら女将さんと共にお見送りで玄関先まで出てきてくださったり。なるほど人気が出るのも納得できるというもの。良い人柄には良いお客さんがたくさんつく、ということなのだろうなと思います。

ちなみに今回、お子様の面倒を見るために来られなかった奥様が二人いたので、持ち帰り用のお土産を。メールで写真を送っていただけたのでこちらで掲載^^。コース料理のうち、持ち帰れるものがうまく詰め合わせられているようでした。

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それにしてもいつも食事そっちのけでしゃべりまくる、饒舌なグルメ会メンバーが、料理が出てくるたびに水を打ったように静まり返るのには思わず笑ってしまったり^^。いやはやそれほどに素晴らしいお料理でした。


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