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劇場版 とある飛空士への追憶

というわけで、少し遅ればせながら奥さんとこちらを鑑賞してきたり~。

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とある飛空士への追憶の劇場版。原作はラノベの素晴らしい一作で、この blog でも紹介したことがあるわけですが、映画化されると聞いていたときからかなり期待していたり。タイミングが悪くてなかなか見に行くことができなかったのですが、ようやく奥さんと行くことができた次第。

で、その出来栄えの方ですが……うーん、かなり微妙な出来かも、という印象;。

いろいろとツッコミどころ満載なのですが、不満点をひと言でいえば、至極平凡な映像化に留まってしまっていて、原作の持つ神々しさがまるでない、という点。原作の素晴らしさはストーリーラインもさることながらその恐ろしいまでの筆致力にある。原作ではファナの儚い恋心、シャルルの心の迷いや機微、苦しみなどが美しくも切なく綴られていたわけですが、そうしたものがうまく映像化できていない。致命的だったのが、シャルルとファナの声優さん。それぞれ俳優・女優さんで、声優初挑戦、みたいな人たちで、相当に努力はしているものの、そりゃそもそもムチャだよと言いたくなるワナ;。あの微妙な筆致を微妙な声質に載せて運ぶには、声優さんだとしてもよほどの器量が必要なわけで、うわー、なんてキャスティングしてるんだよ、とツッコまずにはいられず;。加えて残念だったのが BGM。ひとことで言うと、音楽が軽い。もともと壮大な物語なのだから、軽いシーンだからといって軽い BGM にしちゃいけないと思うのですが;。キャラデザも確かに原作に忠実なんだけど、何かが違う;。特に違和感があったのがファナで、爽やかな今どき女性っぽいキャラデザは正直違うだろう、とツッコミたくなってしまう。

確かに教科書通りに映像化するとこうなるんだろうなぁ……とは思うのですが、これでは単なる映像化。作品の「空気」を映像化することには失敗しているよなぁ、と思ってしまうのですよね;。こういう不幸は偉大な原作であればあるほどよく起こるものですが、昨今はこうした素晴らしい原作を、原作に負けないクォリティで映像化することに成功している作品も増えつつあるだけに、個人的にはかなり残念でした。

とはいえおそらくこの意見はあくまで原作ファンだからこそ、なんでしょうね;。隣で見ていた奥さん(原作未見)はふつーに感動していたので;、そういう意味では十二分に魅力的な作品なはず。しかし……うっかりするとラピュタを超える名作にもなりうる可能性を秘めた作品(言い過ぎ?;^^)だっただけに、うう、もったいない、という感じではありますね、ホントに。

なにはともあれ、あまりアニメ慣れしていない人でも十二分に見られるラブロマンス作品ではあるので、夫婦やカップルで見に行くのも十分におすすめできる一作です。公開されている劇場数は少ないですが、興味がある方はぜひ^^。


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