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ラスベガス旅行記 Part 5. カジノでギャンブル~。テーブルゲーム編

さて、前回のエントリで取り上げたスロットマシンは無人ゲームの代表格ですが、それ以外のゲーム、例えばルーレットやクラップスなどはディーラーのいるテーブルゲームです。このテーブルゲームは日本人的にはかなり敷居が高いのですが、実際に入ってみると、つたない英語でもイヤな顔もせずに対応してくれて、なかなか気持ちのよいディーラーさんが多かったです。今回プレイしてみて、やはりテーブルゲームは面白いなぁ、と思ったのでいくつかポイントをまとめてみたり。

■ ミニマムベット

各テーブルゲームにはミニマムベットが設定されており、一回あたりの掛け金の最小金額が決められています。この金額はテーブルごとに異なっており、曜日や時間帯により変動します。当然ですが、私のような貧乏人は高額テーブルにはとても着けないわけで;、安い金額のテーブルを探すことになるわけですが、ベラッジオなどのストリップ中心街のホテルの場合、テーブルゲームのミニマムベットは $10。これは昼も夜も変わらなかったです。ルクソール、フーターズホテル、NYNY、モンテカルロあたりだと、平日日中は $5 台がありました。(逆に、$5 を切る台はなかったです。テーブルゲームの場合、ディーラーさんの人件費が当然必要になるわけですが、$5 を切ってしまうとこの人件費すら出なくなってしまうからではないかと;。) 個人的には、もし安いお金でテーブルゲームで遊んでみたいのなら、やはり日中の NYNY あたりに行くのがよいと思います。Yahoo 知恵袋でフーターズホテルが紹介されていたので行ってみたのですが、ストリップから離れていることやちょっと物寂しいこともあり、個人的には安くてもお奨めできないなぁ、という感じがしました。

なお、日本で調べていったときにわからなかったのですが、ミニマムベットの定義はテーブルゲームの種類ごとに違います。例えばルーレットの場合、ミニマム $5 のテーブルだとすると、① 赤/白などの場所に賭ける場合には最小 $5、② 個々の数字ゾーンに賭ける場合には合計金額の最小が $5 (分散して置いてよいので、$1 を 5 箇所にわけて置くという方法で OK)、という計算方法になります。一方、クラップスの場合には、パスラインに $5 以上賭ける、という意味になります。また、お金の代わりに利用するチップ(Chip)は、最小が $1 で、それ以下のものはないです。

■ 控除率(ハウスアドバンテージ)

テーブルゲームに限った話ではありませんが、カジノには必ず控除率(ハウスアドバンテージ)というものが存在します。簡単に言えば、1 回ゲームをプレイするごとに、確率論的にいくらぐらいディーラー(カジノ)が儲かるのか?というのを示した数字で、これが少なければ少ないほど、プレイヤーにとって有利なゲーム、要するに場代の少ないゲームであるということができます。代表的なゲームの控除率は以下の通り。参考までに、日本の公営ギャンブルなどについても併せて示してみます。

ブラックジャック 0.3% (ベーシックストラテジ)
バカラ 1.2% (バンカー)、1.4% (プレイヤー)、14.2% (タイベット)
クラップス 0% (オッズベット)、1.4% (パスライン)、1.5% (プレース6,8)、4.0% (プレース5,9)、6.7% (プレース4,10)
ルーレット 5.3%
スロットマシン 3~15% 程度
日本の公営競技(競馬など) 20~25% 程度
スポーツ振興くじ (toto) 50%
日本の宝くじ 55%


控除率に関しては、いくつかの注意点があります。

[同一ゲームにおける控除率の違い]

同じゲームであっても、賭け方によって控除率は変わります。例えばクラップスの場合、パスラインベットは 1.4% と小さな控除率ですが、エニーセブンと呼ばれる賭け方の場合の控除率は 16.7% もあります。また、ブラックジャックの場合、ベーシックストラテジと呼ばれる戦略に基づいてプレイすると、控除率はほぼ 0% になりますが、下手なカードのヒットの仕方をすれば一気に悪化するので要注意です。なお、一般的な傾向として、当選倍率の高い賭け方ほど控除率は高く設定されていることが多いです。カジノの基本的な仕組みは、統計的にお金を稼ぐ(個々のお客さんごとには浮き沈みがあるが、ゲームの数が多くなればなるほど均される)というものなので、「大きく当たる賭け方の場合、当たった時に多少カジノ側に多めに持っていかれてもあまり気にならない」というところを利用して、カジノは大きく稼ぐ、という仕組みになっているわけです。

この点から見ると、特徴的なのはルーレット。ルーレットの場合は、どのような賭け方をしても除算率が常に一定に保たれます。このため、賭け方による損得というものはないため、難しく考える必要がない、というメリットがあります。……が、そもそも除算率が他のゲームに比べて結構大きいので、その点については要注意です。

なお、ネットを見るとやはりギャンブラーが多いせいか、基本的に控除率の低いところに賭けるべきだ、と書かれているページが多いです。……が、個人的には控除率についてはある程度は気にした方がよいけれども、ゲームの面白さを体感できる賭け方を優先した方がよい、と思います。例えば、控除率の観点からは絶対に賭けるなと言われる、クラップスのハードウェイ(ゾロ目賭け)ですが、一方では $1 から賭けることができるお遊びの賭けでもあります。そう考えると、こうした賭け方もたまにチャレンジしてみるとよいです。また、そもそもギャンブラーでない人の場合がまず気にすべきことは、控除率よりも手元資金です。これについては後述します。

[ゲームの進行速度]

上記の表からわかるように、実は日本の公営競技や宝くじは、控除率の観点だけから言うとまさしくボッタクリな仕組みです。ギャンブルでは親の一人勝ち、とはよく言われることですが、50% を超えるハウスアドバンテージがあるというのはひどいようにも思えます。がしかし、もう一点加味しなければならないのが、ゲームの進行速度。宝くじの場合、購入から勝敗決定までかなりの時間がかかりますが、これがルーレットだと一回あたり 1 分以下。ということは、1 時間やっていると、統計的には 5.3% ずつ 60 回近く削られる計算になります。なので、一見、控除率が高く見えてもゲームの進行速度が遅ければ、実はそれほど急速にお金が減るわけではない、というところは理解しておく必要があります。

この観点から言うと、スロットマシンは控除率が比較的高い上にゲームの進行速度が速いので、割とあっという間にお金がなくなりやすいです。一回あたりの掛け金が小さくても、回転が速いので、回しているうちにあっという間にお金がなくなります;。

逆に、控除率が 2% を切るようなゲームはかなり良心的、というよりも最小限の場所代とディーラーの人件費しか持っていかれていない、と考えてもよいと思います。例えば控除率 2%、一回の掛け金が $5 (約 \500)、1 回のゲームが 1 分の場合、1 時間当たり支払っている金額の期待値はたったの $6 (約 \600) です。大の大人が遊ぶゲームとして、アルコールつきの場所代が 1 時間 600 円だと考えると激安だとは思いませんか?^^

……がしかし、実際にはこんな金額ではカジノ側も商売にならないので、あの手この手でお金を巻き上げます。その中でも特に重要なのが、先に述べた手元資金の問題です。

■ 浮き沈みと原資

テーブルゲームに限った話ではないのですが、カジノで遊ぶ場合に特に気にしなければならないのが手元資金です。例えば、\2,000 分ぐらい遊びたいなー、と思った場合には、手元資金(原資)がどんなに少なくても \10,000~20,000 ぐらいは必要、ということを理解しておく必要があります。

これは次のような理由によります。まず、カジノで遊ぶと勝ったり負けたりするわけですが、長期的に見ると、控除率の分だけ負けていく(徐々にお金が削られていく)ことになります。

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がしかし、一点例外があって、一度でも手元資金がゼロになるとゲームオーバーです。上下の絵からわかるように、手元資金が十二分にないと(バッファがないと)、控除率から期待される時間分だけのゲームの続行ができないのです。

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手元資金が減ってくると、当然ですが掛け金も減らさなければならなくなり、結果的に、買ったとしても戻せる金額が小さくなります。このため、だんだんと負けが込んでいってゼロに追い込まれる、これが典型的なお金の失い方です。具体的にはこんな感じです。

  • 最初に 100 万円持っているので、大船に乗ったつもりで 20 万円賭ける。
  • 勝ったり負けたりするが、一時的にへこんで手元資金が 50 万円になってしまう。
  • 手元資金が減ってしまったため、やむなく掛け金を 10 万円に減らす。となると、100 万円まで戻しにくくなる。
  • 結果、また一時的にへこんで手元資金が 20 万円になる。すると、掛け金をさらに減らす必要がある....の繰り返し。

このため、カジノで長く遊ぶためには、以下の 3 つが重要になります。

  • 浮き沈みを吸収できるだけの、十分な手元資金を持つこと。
  • ローリスク・ローリターンの賭け方をすること。
  • 極力、控除率の低い賭け方をすること。

この中でも特に 2 つ目のポイントは重要です。浮き沈みの振れ幅が大きければ大きいほど、手持ち資金ゼロに追い込まれるリスクは高くなります。浮き沈みの振れ幅を決めるのは、

  • 一回当たりの掛け金
  • 当選倍率(当選確率)

の 2 つ。一回当たりの掛け金が大きければ大きいほど、勝ちも大きくなりますが負けも大きくなりますし、また当選倍率が高いほど当選確率が低いため、沈み込みやすくなります。この二つの影響は、手持ち資金が十分にない場合は控除率の大小の問題よりも深刻です。例えばクラップスの場合、クラップスではオッズベットは控除率が 0% なので、クラップスをやるなら絶対にオッズベットをするべきだ、とどこのサイトを見ても書かれているのですが、これは手持ち資金が十二分にある場合に限られます。例えば原資が $100 しかないのに、ミニマム $5 の台でフルオッズを賭けた場合、一回あたりの掛け金は $25 になり、負けた場合に一気に 1/4 の資産を失って追い込まれます。たまたま負けが 4 回続けばあっという間にゲームオーバーなわけで、控除率が少ないからといって安易に飛びついてベットを増やすと、ゲームオーバーに追い込まれる危険性が高くなる、ということが言えます。

# こうした事情があるせいか、フーターズホテルでクラップスをやったときには、とにかくオッズベットを置くように勧められました。
# や、なんだかんだで最小限しか張らないようにしたんですけどね^^。

同様に、ルーレットをやる場合も、赤/白のように約 1/2 の確率で当たるところを中心に攻めた方が、お金は削られにくいです。シングルベット(単一のお金に賭ける)は 36 倍になりますが、逆に言うと、1/36 (正確には 1/37)の確率でしか当たらないので、ほとんどの場合、がんがんお金が削られていきます;。

実際問題のところ、私のように少ない手元原資でそれなりに遊ぼう、というタイプの人の場合には、控除率が 2% を切るような賭け方であれば控除率による効率性は無視してしまって OK 、と言ってしまってよいと思います。というのも、100 万円を賭けようという人の場合、2% の控除率は無視できないかもしれませんが、500 円しか賭けない人の場合には、2% の控除率ってたかだか 10 円です。この程度の手数料は無視してしまってよいわけで、末永く遊びたいというタイプの人に重要なのは、控除率ではなく、ローリスクローリターンな賭け方をすることである、と言えると思います。

# この辺の、「原資と掛け金のバランス」は、実際にやってみないとつかみにくいのが実際です。
# なので、アキバギルドなどで一度実際にやってみて、$300 ぐらいの原資がどれぐらいの時間で
# 削られていくのか、またどんなふうに浮き沈みするのかを実感として理解してみるのがよいと思います。

この辺は、おそらく根っからのギャンブラーなのか、それともゲームとしてカジノを楽しみたいのか、というあたりで違ってくると思うのですが、私みたいな根っからの貧乏性の人の場合には、控除率よりもローリスク・ローリターン性を重視した方がよいんじゃないかなー、と思います。や、それでも十二分に楽しいデスヨ?^^


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