というわけでまずは出産のお話から。
妊娠してから急ぎで検討する必要があるのが産院選び。一般には妊娠してから 12 週ぐらいまでは流産の確率が高い(遺伝子異常などで流れる可能性が高い)のですが、母子手帳をもらいに行っていきなり役所で脅されたのが、産院を探して予約入れとかないとまずい、という話;。特に人気の高い産院だと、妊娠が確定したとはいいがたい 4 週目~8 週目ぐらいで仮予約に走るケースまであるらしく、さすがにこれにはびっくり;。ネットを見ると、こんな産院探しのサイトがあったり、あるいはベネッセなどが超青田買い、もとい情報交換サイトみたいなものを立ち上げていたりするのですが、出産についての大まかな方針を決めておかなければならないので慌てていろいろ調査をするハメに;。
痛みと苦痛に弱い(ぉ)嫁は速攻で無痛分娩を選択すると言い出したのですが、多くの産院は麻酔医の配置の問題などもあってか、無痛分娩の場合は計画分娩(=予め決めた日に陣痛促進剤を使って出産させる)を前提としており、その場合、計画日より手前であれば無痛分娩にはならず、また未熟であっても基本的にはその日に出産、ということに。また、無痛分娩はやはり小さな産院の方が取り扱いが多いのですが、初産で何があるかわからないとちょっと怖いよなぁ……ということで大病院を探すと意外に選択肢が狭い。結局、大学病院かつ 24 時間いつでも無痛分娩が使える(& 直前に変更も可能)、となると、都内では順天堂大学病院ほぼ一択、ということになり、こちらを選択。
とはいえ、この順天堂大学病院、いろいろ難点もあります;。
- 出産費用は全体的に高めなことに加え、相部屋が空いていない場合には個室に回され、しかも個室料金が強制的にかかります。差額ベット料金は実に 1 日 3 万円から。これ法律的によかったんけ?; というのはあるのですが、これがないとそもそも病院が維持できないのでしょう;。これ以外にも、全体的に定期健診のお値段も高め(初回の初診は確か 2~3 万円ぐらい)で、都内だと相当なセレブ病院とのこと。うちは幸い、相部屋が空いていた & 個室が埋まっていたので値段的には抑えられましたが、それでも確か 70 万円ぐらいかかっていたはず。ここは大学病院かつ 24 時間いつでも無痛分娩、という条件を満たすための必要経費……ですね;。
- これだけお高い病院であるにもかかわらず、食事がぶっちゃけあり得ないぐらい貧相かつ美味しくないです;。これに関しては理解に苦しむというのが本音で、今どきこんなひどい病院食を出す病院があるのか……とかなり驚きました;。これ、個室だとメニュー違うんですかね……?;(配膳のときにちらっと見た感じではたぶん同じなんですが;)
そもそも食べ物好きの嫁なので、もうそれこそ泣きそうになりながら食事していたのですが;、あまりのひどさに見るに見かねて、後半戦はふりかけやらおかずやらを毎日私が買って持ち込んでました;。カーテンで仕切られた別の妊婦さんたちもいろいろ持ち込んでいたようで、実態としては完全に持ち込みが黙認されているような印象だったのですが、果たしてこれはどうなのかと小一時間;。 - 一応、2F に入っているレストランでお祝い膳が食べられる、というチケットをくれるのですが、これまた困ったことに病院服での訪問不可、しかも利用時間帯の縛りありという制約つき。これいったいいつどうやって食べに行けばいいのよ状態;。これだったらテイクアウトの美味しいお弁当とかの方がよっぽど気が利いてるだろうと言いたくなります……;
……とまあさんざん文句を書いたわけですが、本来の出産まわりに関しては全く問題なしでした。(問題があっては困りますけど;。)
- やはり 24 時間体制の麻酔医常駐は、無痛分娩の希望者にとっては限りなく有り難いところ。あまりにも小さい状態で計画分娩で生んでしまうとその後育てるのが大変なんだそうで、そういう意味では計画分娩しなくてよいのは極めて大きなメリットです。ちなみに 2015 年に 24 時間体制の無痛分娩を可能にしてからは、約 7 割の人が無痛分娩を選択しているとのこと。まあそりゃそうですよね;。
- 当然と言えば当然ですが、助産師さんの安定感はやはり高いです。よく訓練されてるなぁという感じで、嫁が助産師さんにちょっと質問したら、いきなり「安心して大丈夫、私たちがついてるから」と全力で嫁に話しているのを見たときには、いやそこまで自信たっぷりに言わなくても大丈夫だろうと思わず苦笑い^^。一番頼りなかったのが担当医のうちの一人、というのもちょっと苦笑いでしたが;^^。 (その人は助産師さんにしっかりしろとか怒られていたとかなんとか……;)
- そしてなにより素晴らしかったのが、ここで出産する人がもらえる順天堂大学病院の産科のオリジナル
同人誌、もとい書籍、ストークス。
とかく不安になりがちな妊娠中のトラブルなどの情報を、医学的知見、さらに発生率などのデータも添えながら非常にわかりやすく紹介してくれており、不必要に不安をあおるネット情報や書籍とは一線を画した本になっていました。ぶっちゃけですが、この本だけで数万円の価値があります。
妊娠中はつわり皆無だったものの、予定日を過ぎても出産の兆候なし。我々の息子とはいえ、こんなところからいきなり引きこもらなくてもいいだろうと言いたくなりましたが;、結局、41 週目を超えたタイミングで管理入院 → 陣痛促進剤を打つことに。産道は比較的早めに開いたものの、なかなか子供は出てこれず、胞衣が巻いて徐脈(子供の脈が弱くなること)が起こって帝王切開になりかけたのですが、同意書を書いたしばらく後に、担当医の一人がうまく対応してくれて、鉗子で分娩していただけました。結果的には、初産にもかかわらず陣痛発生から 約 4 時間ちょっとの超スピード出産。帝王切開になりかけたときにはマジで泣きそうになりましたが;、無事に出産してほっとひと安心ですよ、ええ;。
……とまあ、嫁の出産はそれなりに順調に進んだのですが、並行して発生していたのが自分の母親の入院だったりします;。これについては次のエントリにて~;。
どきどきワクワクでした!な話題を予想していたのですけど、厳しい話題からでしたねぇ。
保育園が足りない、というのは良く聞いていましたけど、出産時の病院もそうなのですかぁ・・・。