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保活ひきこもごも。

出産直後の書類申請も割と面倒でしたが、それ以上に共働き世帯で面倒なのが保育園問題だったりします。つい最近、「保育園落ちた日本死ね」で話題に上ったのでご存じの方も多いと思うのですが、これに関しては

確かにこれはひどい。
というか知れば知るほどどうしてこうなってんのよ? と思うことばっかりです;;。

子持ち世帯でないとこの辺はぜんぜん状況が分かりにくいのも確かなので(自分もよくわかってなかったです;)、まず、要点をざっとまとめるとこんな感じ。

  • 保育園の種類
    • 保育園は大別して、認可保育園、認証保育園、認可外保育園の 3 種類。
      • 認可保育園 : 施設の広さや保育士の職員数などをクリアして都道府県知事に認可された施設。運営費が国や自治体から出ているため、保育料が比較的安い。
      • 認証保育園 : 東京都独自の制度。国の基準が都心部だと厳しすぎるため、認可保育園に準じる基準を設けて運営費を補填しているところ。保育料は上限が設定されているが、各保育園が設定可能。
      • 認可外保育園 : 上記に該当しない保育園。ベビーホテルなどもこれに該当する。
    • 上記の分類は、公立/私立の分類とは別。認可保育園の多くは公立だが、私立の認可保育園も存在する。
  • 認可保育園について
    • 認可保育園は圧倒的に環境がよい
      • 認可されるための条件が厳しいため、環境面では圧倒的に優れている。
      • 例えば認可外保育園の場合、ビルの一フロアを使って乳幼児を預かるようなところ(いわゆるベビーホテルのようなところ)も多いが、認可保育園になると、広い部屋とよく日のあたる園庭付き、しかもしっかりとした給食設備つきだったりして、まるで環境が違う。(見学に行ってみて、あまりの違いに愕然としました....;)
    • 認可保育園の入園は、自治体が管理している
      • 私立の認可保育園であったとしも、入園は自治体の方で管理・決定されている。このため、認可保育園への申し込みは自治体に対して行う
      • 入園可否の決定ロジックは自治体ごとに異なるが、おおざっぱに言えばポイント制で行われている。例えば、親一人がフルタイムワーカーだと 20pt、保護者が身体障碍者の場合には +4pt、といった具合。これらのロジックで順位付けされ、上位から入園者が決まるという仕組み。(実際はもうちょい複雑なので後述)
      • 逆に言えば、認証・認可外保育園については各保育園が独自に管理。各保育園への直接申し込みを行い、各保育園の判断で入園可否が決まる。(このため恣意的な入園許可や拒否があってもおかしくない。)
    • 認可保育園の保育料は、世帯収入によって大きく変化する
      • 保育料は子どもの年齢と世帯収入によって変化する。基本的には小さいほど高額で、例えば 0~2 歳だと 0~80,000 円/月程度。
      • 世帯収入による変化の幅が大きく、年収が低ければその分、保育料も安くなる。(※ この部分は自治体ごとの設定のため、同じ世帯年収でも区によって保育料がかなり変わる) ざっくりいうと、世帯収入で 1,000 万円程度を超えると、概ね上限金額になる。
      • しかし認証保育園、認可外保育園では、世帯収入による軽減の仕組みはない。値段設定は保育園によって違うが、だいたい認可保育園の上限金額と同程度

さて待機児童問題というのは、簡単に言うと、共働き世帯であっても認可保育園の枠に入れない(この場合は空きを待つ形=待機児童になる)という問題なのですが、世帯年収の高低によって色合いがずいぶんと違います。

  • 世帯年収が低い場合
    • この場合、認証・認可外保育園ではとても保育費用が賄えない。このため認可保育園への入園を目指すのが基本となる……がしかし、認可保育園には空きがなく、共働きフルタイムワーカーでないとまるで入れない。
    • このため、一時的であっても認証・認可外保育園に高い費用を払って入園させて共働きフルタイムワーカーとなり、認可保育園への入園を目指す形を取ることが多い。しかしこの場合、奥さんの収入はほぼそのまま保育料へと消えていく形になる。
  • 世帯年収が高い場合
    • この場合、認可保育園であっても保育料そのものは認証・認可外保育園と大差がない……のですが、問題は環境がまるで違う、という点。認可保育園の方が圧倒的に環境がよいため、結局のところは認可保育園への入園を目指すことになります。
    • 仮にお金が問題にならないような世帯であったとしても、「高くて環境のよい認可外保育園」というものが実態としてほとんど存在しない(or あっても自宅から遠い)ので、結局は認可保育園を目指さざるを得ないケースが多いです。(自分もあまり認識してなかったのですが、実際に利用する上では保育園は自宅から徒歩圏内+αぐらいのところにないとまともに日常が回せません;。)

ここで当初の問題に戻ってくるわけなのですが、「保育園落ちた日本死ね」の話。いろんな話が出ており、裏話としてはこんな話もいろいろと出ています。

どっちが正しいのかはよくわかりませんが、そもそも重要な点として、子育てという大変な仕事を数万円~ 10 万円ぐらいで肩代わりしてもらうという考え方自体が間違っている、ということがあるのでしょう。実際、産んで育ててみればこんなの当たり前で、子供を産むことも子育ても、フルタイムワーカーよりよほど大変なお仕事なわけで;、本来そこに割り振るべきリソースをビジネスに割り当てて、「一億総活躍社会」なんていう幻想を打ち立てていること自体が大間違い、というのが実態なんじゃないかと;;。

# 本来、子供を産んで育てていくことは、社会システムとしてみれば未来への投資なわけですが、
# 「一億総活躍社会」やら「男女同権」やら「女性活躍推進」やらと聞こえのよい言葉で、未来への投資を
# 現在の経済活性化に転用するのは、大きな目で見るとそもそも終わってる、だと思うのですよねぇ;。
# 「一億総活躍社会」も「男女同権」も「女性活躍推進」も、考え方が間違っているとまでは言わないけれど
# 「みんな今まで以上に効率化や合理化を進めて頑張る」ではなく、単なる「リソースの再配分」になって
# しまったらいろいろうまくいかないに決まっているだろう、という;;。

さて、ここまででざっくり概要は整理したわけですが、うちの子の場合はこれだけでは済まない問題がありました;。それが早生まれ問題。これについてはエントリを分けます;。


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