ここ最近は、車でおでかけするときにはすっかりプロパイロットのお世話になりっぱなし。先日も遊びにでかける際、わざわざ少し遠回りして高速を使うようにしたのですが、理由は高速でないとプロパイロットが使えないから。ステアリングと加減速をある程度車に任せられると他のところに気を配る余裕が生まれるので、運転の疲労度が全くというほど違ってくるのですが、悩ましいのは完全お任せにできるわけでもない、というところ。
1,000km ほど走ってだいたい特性もつかめてきたこともあり、ネットをいろいろ調べてみたのですが、日産のプロパイロットと呼ばれる ACC/LKA (オートクルーズコントロール・レーンキープアシスト)機能は他メーカーに比べて必ずしも優れているというわけでもない。単眼カメラを使っているために雨などの悪コンデションへの耐性も低く、ネット上では割と叩かれやすい機能、という印象もあります。
日産のプロパイロットについてネットを調べてみたり、自分でも運転で使ってみてわかってきたシステムの特性は以下の通り。
- 減速タイミングが遅め。止まらなくはないが急ブレーキになるので、先読みして早めに自前で減速をかける必要がある。
- 加速力不足。車間が開きそうなときはアクセルの踏み増しが必要。(これはたぶんガソリン車のセレナのパワー不足という原因が大きい)
- 割と簡単に運転を放り出すが、その一方で不審な挙動はしない。(← たぶん計算結果が急ハンドルなどになると放り出す仕組みになっているのでは?)
使い方としては、以前にも書いたように「ドライブゲームのハンドル/ペダル操作のアシスト機能」と考えるとわかりやすく、
- カーブでハンドルを曲げると、レーン中央を狙って綺麗にぴったり合わせてくれる。
- 速度が出すぎたりしないように適当に調整してくれる。
ぐらいに思っておくとスムーズに使える印象なのですが、それでも明確にいくつか運転介入が必要な場所があります。
- カーブが見えてきたら、曲率に合わせて設定速度を落として減速しておく。
- 前の方の車が減速しているようなら、意識的に設定速度を落として減速する。
- あまりにも車間が開きそうな場合や出足が遅い場合には、アクセルを踏み増す。
特に重要なのは減速介入なのですが、問題なのはブレーキを踏むとプロパイロットが切れてしまうという点。プロパイロットが切れるといきなりハンドル操作も自力で完璧にこなさなければならなくなるのでかえって危険なんですよね。そのため、設定速度変更による減速で間に合いそうにない場合にはエンジンブレーキをかけて減速させる、という介入をするのがよさそうな印象です。
# 特に長い下り坂では設定速度を超えて速度が上がってしまう傾向があるので、こういう場合は意識的にエンジンブレーキをかけるのがコツ、という感じです。
それにしても、システムの特性を加味しながらうまく設定変更したりする必要があること、また操作系がシンプルと言われる日産のシステムでもそれなりにややこしいことを考えると、高齢者で機械が得意でない人だと使いこなしがかなり難しい……というかむしろ危ないのでは? という気がしなくもありません。日産のプロパイロットは初期型のドライブアシストなので、他社だともう少し完成度が高くてここまで苦労しないのかもしれませんが、もはや自動車も電子機器の一種、ということなのかもしれません。
>プロパイロットが切れるといきなりハンドル操作も自力で完璧にこなさなければならなくなるのでかえって危険なんですよね。
>高齢者で機械が得意でない人だと使いこなしがかなり難しい……というかむしろ危ないのでは?
何でも便利に見えるけれど、使ってみないと分からないものなのですね。
アシストが弱ければ、あまり意味が無くなってしまうし、
強くすると反動がでるし、難しそう・・・。