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異種族レビュアーズ

というわけで最近 blog をサボってましたが、まだ放映中だけどちょっとだけ感想を。今クール……はおろか、うっかりすると史上最大の迷作、異種族レビュアーズ。あらすじはというと、なんと異種族の風俗店を冒険者一行がレビューして回るというとんでもない設定で、男のどうしようもないバカさ加減を、ストレートかつ痛烈かつコミカルに描いた作品。地上波(MX)ではどこからクレームを受けたか軽く自主的に放映中止に追い込まれていましたが(そりゃそうだろう;)、まあこの作品、驚くほど恐ろしくよく出来ているのですよ;。

驚かされたのが、人間風刺であると共に、人間賛歌でもあること。OP ののっけから、「す・け・べが大好きっ!」って、お前バカだろwwwwwwww、と言いたくなる一方で、異世界ファンタジーの多種族設定を逆手に取って、多種族×多種族のカップリングから価値観の多様性を軽快に描き出す。異世界ファンタジーの多種族という設定をこういう軸で使うことは、おそらく今まで誰も想像していなかったはず。

個人的に全く発想が届かなかったのが、直近の #5 のストーリー。逆オファーがかかるほどの人気が出てきたレビュアーズに対して、単眼娘の専門店へ出向いてレビューを書く依頼が舞い込んだ、というもの。単眼娘がレビュアーズになぜこのレビュー依頼をしたのか? のオチが見事。(ネタバレになるのでここにはオチは書きませんけど;)

作者の天原氏は「発想の常勝無敗」の異名を取る作家さんだそうですが、昨今のダイバーシティ(価値観の多様性)推しの風潮を、見事に逆手に取っていると感じます。実際、SNS 界隈は、ポリコレ棒でぶん殴りかかり、目くそ鼻くそを笑いあっていかにマウンティングするかを競う地獄絵図の様相を呈している。一方で、この作品は欲望丸出しバカ丸出しで突っ走りながらも、お互いに不干渉な領域をちゃんと持っていて踏み込まない。超おバカな作品でありながら、その作品の構図は、今の世の中の風潮を痛快に風刺しているような鮮烈さがある。本当によく『人間』を観察している、と感じます。いったいどうやったらこんな作品を思いつくのか……いやホントに頭良すぎだろう、と思います。

下品でくだらない、けれどもそれが人間の本性の一部。互いに相容れない価値観を持ちながらも、互いに不可侵な領域があり、それでいながら互いを認めて共闘できる。そりゃ風俗の好みだからね……という最強のオチが付くものの;、その着想は見事で、今どきとしては本当にレアで攻めすぎな作品です。あまりにも設定がアレすぎるので、積極的に誰にでもオススメできる作品では全くないのですが;、相当な奇作であることは間違いありません。ここまで突き抜けてくれると全くエロさを感じないのでそれもそれで凄いと感心しますが(苦笑)、その手のものに嫌悪感がない方であれば、一度は見てみても損はない作品だと思います。いやー、すごい作家さんがいるものですねぇ。


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コメント(1)

とあるブログ(まんが家さん)でも評価されていたので、
軽くは知っていたのですが・・・、
(色々あっても)凄いものだったのかぁ。うむむ。

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